米國のオバマ大統領は21日、ダライ?ラマと再び會見した。誰もが知る通り、ダライ(ダライ?ラマ14世)は反中分裂活動に長年攜わってきた政治亡命者であり、米國訪問の目的は2つを置いて他にない。第1に「チベット獨立」という自らの主張のために至る処で「布施を請う」こと、第2に中米関係を攪亂することだ。米側が大統領とダライの會見をセットしたのも、公に表明しているようにチベットの人権狀況への注視とチベットの宗教文化への尊重からでは斷じてない。米國に対する理解が少しでもあれば、米國の外交政策が一貫してあからさまな利益の計算によるものであり、道義という表看板は利益を橫取りするための道具に過ぎないことが分かる。だが、米國は明らかに誤算をし、非現実的な幻想を抱いている。(文:陳正石?國際問題専門家。人民日報海外版コラム「望海樓」掲載)
第1の誤算は、「ダライカード」を切れば中國を牽制できるという幻想だ。1950年代末のCIAによるチベット反亂(チベット蜂起)への參畫?支援以來、米國はダライカードをすでに50年以上切っている。今日もなお米國は「チベット獨立」勢力の大本営だ。米國の一部政治屋はダライとの連帯に熱中し、米政府の支持する全米民主主義基金は毎年議會を通じて「チベット獨立」勢力に資金を提供し、チベット関連の問題を利用して中國の発展と安定を妨害している。だが今日のチベットを見てみれば、ダライ?ラマと農奴制の奴隷的酷使からとっくに脫し、経済?社會発展と人々の生活は有史以來最良の時期にあり、各族の人々はかつてない人権と自由を享受し、宗教の自由と文化?伝統が全面的に保護、継承されている。中國の発展は阻むことのできない潮流であり、チベットの素晴らしい將來が「チベット獨立」勢力と西側反中勢力の意志によって左右されることもあり得ない。「ダライカード」を切り続けようとする者は、徹底的に敗北する運命にある。
第2の誤算は、自らの利益を守る中國の揺るぎない意志と決意を見誤っていることだ。米國は中國側の忠告に耳を貸さないうえ、いわゆる「私的面會」などの言い逃れをしており、軽く扱えばその場をしのぎ、なんら悪影響を殘さずに済むとの幻想を抱いている。相互尊重が中米協力に必須の原則であり、両國の戦略面の相互信頼の基礎でもあることを米側は明確に認識しなければならない。米國が中國の利益を損ない、中國國民の感情を傷つければ、中國側から厳しく非難されるだけでなく、「バタフライ効果」も生じうる。短期的には、中米間の交流?協力への打撃は必至だ。米國は中國側の利益を損なう一方で、何事もなかったかのように重要な問題で歩調を合わせ、支持するよう中國側に要求できると期待してはならない。長期的には、米側のする事なす事は中國での米國のイメージを一段と損ない、米國の戦略的意図に対する中國民衆の疑念や懸念を深める。米國は自らの誤った行為がもたらす深刻な結末を見くびってはならない。