米國のファーストレディー、ミシェル夫人が昨日、娘2人、母と共に中國に到著した。中國のファーストレディー、彭麗媛夫人と共に故宮を見學し、夕食を共にし、公演を観る。「ファーストレディー外交」は政治や経済など厳しい話題は扱わず、文化、教育分野をめぐり繰り広げられる。中米友好の雰囲気を築くうえでプラスであり、これはまさしく中米という両世界大國間で最も必要なものだ。
競爭する大國は互いに魅力的な微笑みを示し、非政治分野の友好によって、重大な利益紛爭を斷ち切り、薄める必要がある。世界の主なパワーは依然かなりの程度において冷戦の記憶から脫することができずにいる。新型の大國間関係構築の第一歩として、各國共に競爭者に対する抑えがたい警戒を野放しにすべきではないし、歴史的経験に基づく最悪の想像にとらわれて抜け出せなくなるべきでもない。
ファーストレディー外交はこうした斷ち切り、薄める効果を持つものであるといえる。ファーストレディー外交に両國市民ははっきりと異なるシーンを目の當たりにし、リラックスした親しみのある解説を聞くだろう。これによって中米間の具體的問題が解決されることはもちろんないが、少なくとも背後のスクリーンを変更し、異なるエコーをもたらすことができる。
この「形式」は中米関係のペースを調整、修正し、両國関係に対する人々の感じ方を改善する可能性がある。雰囲気の変化はもめ事を受け止める際の両國民衆の心の持ちようにある程度影響を與え、落ち著きを取り戻させることになる。