アテネオ?デ?マニラ大學教授、中國問題専門家の林智聡氏は取材に応じた際に、「フィリピンが求めた仲裁は、南中國海の情勢全體に対して大きな影響を及ぼさない。まず、中國政府が仲裁に加わることもこれを受け入れることもなく、國際仲裁の合法性が大きく割り引かれる。次に、フィリピン政府は國際仲裁を求めることで世界の注目を集めようとした。特にASEAN內の南中國海の主権を宣言している國を抱き込み、國際仲裁を求めることで中國に圧力をかけようとしている。しかしベトナムやマレーシアなどは、フィリピンの招待に応じて國際仲裁を求めようとはしておらず、フィリピンが南中國海問題で孤立を深めている」と分析した。
ニューサウスウェールズ大學名譽教授のカーライル?セイヤー氏は、「仲裁裁判所がこの係爭に対して管轄権を持つか否かが、最大の難題となる」と指摘した。シンガポール東南アジア研究所上席研究員のイアン?ストーリー氏は、「これには通常、1年以上の時間がかかる。本件は中國の九段線の主張の有効性と関連してくるため、いかなる裁決も強制的に執行できない」と述べた。
國際裁判所と國際海洋法裁判所は、「裁決の執行」の基準や定義について具體的に規定しておらず、當事國が裁決を執行しなかった場合の処理方法についても規定していない。ゆえに國際海洋法裁判所の裁決が中國にとって不利な內容であっても、これを実行に移すことは不可能であり、南中國海の紛爭解決に決定的な意義をもたらさない。つまりフィリピン主導の今回の訴訟は、むしろ自分で楽しむ一人芝居のようなもので、失敗に終わることは間違いない。
「中國網日本語版(チャイナネット)」 2014年4月2日