アジア21カ國の代表が先日北京でアジアインフラ投資銀行(AIIB)設(shè)立計畫の合意書に署名した。國際世論はどの國が署名したのかを注視するとともに、本來署名するはずでありながら署名しなかった國があることにも注意を払っている。(文:賈秀東?本紙?zhí)丶s論説員、中國國際問題研究院特別招聘研究員。人民日報海外版コラム「望海樓」掲載)
韓國、オーストラリア、日本は署名式に姿を見せなかった。一方、ASEAN10カ國で欠席したのはインドネシアだけだった。米英日韓豪メディアの報道を見ると、米國は一部の國のAIIB參加を阻止するため、陰で、しかし少なからぬ働きかけをした。陰で小細(xì)工をしたことを米政府が公に認(rèn)めることはないだろう。
火のない所に煙は立たない。米側(cè)は表面上は「AIIB設(shè)立の考えに歓迎の意を表する」としているが、數(shù)々の兆候が示すように、実際には中國のイニシアティブとリーダーシップによるAIIB設(shè)立を甚だ面白く思っていない。米側(cè)はAIIBについて「ガバナンスや透明性の國際基準(zhǔn)を満たすよう強(qiáng)く促す」と公言している。これは、AIIBはガバナンスと透明性の國際基準(zhǔn)を満たしていないとする遠(yuǎn)回しな発言だ。だがこれは米國がAIIBに反対する本當(dāng)の理由ではないだろう。米側(cè)が真に懸念しているのは、AIIBが米國の追い求めているものを橫取りし、世界銀行(WB)やアジア開発銀行(ADB)の地位を含む米國主導(dǎo)のアジア秩序に打撃を與えることだ。
AIIB設(shè)立の主たる目的は、アジア太平洋地域におけるインフラ融資の大きな不足を補(bǔ)うことであり、WBやADBなど既存の國際制度と競爭することでも、ましてや米國を閉め出すことでもない。「豊かになるには、まず道をつくる必要がある」。これは中國の庶民の経験に基づく言葉だ。アジアのインフラ改善は投資?貿(mào)易環(huán)境の改善、住民生活の向上、社會消費の増加を意味し、経済発展と社會の安定に寄與し、地域の統(tǒng)合に寄與する。これが米國を含む全ての國々にとってメリットがあるということを、まさか否定するのか?
中國は発展の過程で數(shù)多くのノウハウ、資本、技術(shù)を蓄積した。とりわけ國土が広大で各地の狀況が千差萬別であることから、そのノウハウは様々な國に適用可能だ。AIIBの設(shè)立を提唱したことで、さらに多くの國際的責(zé)任を引き受け、アジア太平洋各國の互恵?ウィンウィンを?qū)g現(xiàn)するとの中國の意向がはっきりと示された。米側(cè)は「中國が責(zé)任あるステークホルダーとなり、國際社會にさらに多くの公共財を提供することを望む」と口を開けば言う一方で、AIIBの設(shè)立に反対の立場でいる。これはいささか偽善的と言わざるを得ない。