社會の安定を損なうことはない
ここ數年、億萬長者から中小企業のオーナーまで、社會各界のエリートからセレブまで、ますます多くの成功者たちが移民の列に加わるようになった。こうした動きに対し、「エリートの流出だ」と懸念する聲もあるが、業界関係者や専門家はその心配はないと指摘する。投資移民ブームが中國社會の安定に打撃を與えることはないと見ている。
過去15年間、中國本土籍で合法的に外國の永住権を取得した人は150萬~200萬人。これらの「新移民」は中國を捨てたわけではなく、かえって、海外へ出た後に、中國の優位性に気がついて、生活の重心を祖國に戻したいと考える人も増えている。
北京の出入國仲介業界協會の斉立新會長は、「投資移民の手続きをした中國の企業家で、本當に自分の會社を売り払い、一家を挙げて海外へ出て新たに起業したいと考えている人に出會ったことはない」と話す。上海の出入國仲介協會の黃維鈞秘書長は、「投資移民の規模を制限するバルブは、移民流出國が掌握しているのではなく、受入國の手中にあるのであって、どの國も制限なしに移民を受け入れることはない」と指摘する。
于主任は、客観的?理性的に移民について考えれば、個人の選択を尊重しなければならないとの見方を示す。一部の企業家が外國の永住権を申請するのは正常なことであって、中國の経済が安定かつ急速な発展を維持さえすれば、今後もずっと彼らを引き付けることは可能なのである。と同時に、ある専門家は、政府関係者の移民行為は厳格に禁止すべきだと指摘する。公職に就いている者は國に対して忠誠を盡くさなければならず、さもなければ、公共の利益をおびやかしかねないからだ。移民ブームによって明るみに出た社會の不安感から著手して、社會制度の改革を強化し、公衆の不安を取り除き、調和のとれた社會の建設を推進しなければならない。