中國の鉄道建設に近ごろ、構造調整の兆しが現れている。多くの高速鉄道建設プロジェクトが資金供給が途絶えたことにより工事を停止する中、1本の大型貨物輸送専用線の建設が検討されている。それは內蒙古自治區西部と華中地區をつなぐ「北煤南運(北の石炭を南へ運ぶ)」ルートだ。
溫州市で起きた高速列車追突事故の影響を受け、これまで大々的に進められてきた『中長期鉄道網計畫』と『十二?五(第12次5カ年計畫)期間の総合交通輸送體系発展計畫』は調整され、主に建設規模と基準が縮小された。今では、重點とされず、優先されていなかった高速鉄道以外のプロジェクトが重視されるようになっている。內蒙古自治區西部と華中地區をつなぐ「北煤南運」ルートもその一つだ。
同プロジェクトの総投資額は1598億元に上り、すでに「十二?五」期の鉄道建設計畫に盛り込まれている。同ルートは國內最大規模の石炭輸送専用線となり、全長約1860キロで、生産地と消費地を直接結ぶ。