中國國家発展改革委員會(発改委)の副主任を兼務する國家統計局の寧吉喆局長は5日、各地方の域內総生産(GRP)の算出方法を統一する件について、近く発表される2019年度分から開始すると述べた。中國政府が域內総生産の算出方法の統一改革に乗り出す姿勢を示した。
この日、北京で行われた全國統計工作會議で明らかにしたもので、寧副主任は、この改革は「統計改革の突破口となるものだ」と説明した。その上で、各地方と各部門は統計作業の健全化と算出方法の改善を図り、マスターデータを正確に把握して、域內総生産の合計と國內総生産が概ね一致するよう注力しなければならないと求めた。
中國では1985年にGDPの算出制度が制定されて以來、國內総生産と域內総生産を別々に算出する方法がとられてきた。國內総生産の算出は國家統計局が擔當し、域內総生産は各地方(各省?自治區?直轄市)が擔當するというように分擔してきた。國家統計局と各地方の統計局が長期にわたって継続的に算出方法の改善に努めてきたことで、國內総生産も域內総生産もデータの質が向上してきたことは確かだ。ただ、別々に算出する上で徐々に弊害も生まれ、雙方のデータが噛み合わないという実態が浮き彫りになってきた。各地方の域內総生産の合計が中國全體の國內総生産を上回ることが長らく続くようになったのだ。
改革の実施後は、域內総生産については各地方の統計局が擔當し、算出方法の統一改革については國家統計局が中心となって指導にあたり、各地方の統計局が共同で算出作業を行うという。各地方のデータは國家統計局が統一して発表するか、または各地方の統計局にデータ発表の権限をを與える形にする。