中國の食品安全と農業の専門家は5日の記者の取材に対し、遺伝子組換え作物は中國農業の競爭力を高め、食糧安全を確保する戦略的選択だとの考えを示した。新華社が6日伝えた。
中國農業科學院バイオ技術研究所所長で農業部農作物分子生物學重點実験室主任の黃大書、「遺伝子組換え作物の発展は農業の持続可能な発展力を高め、中國の國際競爭力を増強するため非常に重要だ」と話した。
黃氏はまた、「ハイブリットイネ植え付け方面で中國には他國に勝る実力がある。遺伝子組換え技術の導入により、中國の食糧生産方面における技術的リードを確保するとともに、生産量の向上のほか、耕地減少や食糧需給の緊張という矛盾への対応に有利となる」と説明する。
黃氏は、遺伝子組み換え作物は生物の多様性や人體の生理機能に影響するという潛在的リスクも確かに存在すると指摘し、科學界でこのことについて追跡研究を行っていく方針を示した。
中國疾病抑制センター食品営養研究所の食品安全に関する専門家、呉永寧教授は、政府が承認した遺伝子組換え食品は今のところ人體への有害性は確認されていないと説明する。中國政府は現在、遺伝子組換え食糧の審査に非常に慎重に取り組んでおり、審査過程では実験室での研究と現場での実験のほか、関係部門による毒性試験、過敏性試験、タンパク質模擬消化実験などが行われている。これらの実験の結果、現時點で健康への危害は確認されていないという。
「人民網日本語版」2010年2月8日 |