上海交通大學が23日に明らかにしたところによると、同大學物理學科の李貽傑教授率いる科學研究チームは、3年間の研究の結果、獨自の技術を採用し、知的所有権を有する100メートル級第2世代高溫超伝導テープ材料の開発に成功した。これは國內の超伝導テープ材料分野におけるブレークスルーとなる。新華社が23日に伝えた。
このたび開発された超伝導テープ材料は薄い膜のような形をしており、金屬基板の幅は約1センチ、厚さは80ミクロン。超伝導電流を伝達する希土類酸化物超電導體の厚さは1ミクロン以下だ。従來の銅線と比べると、同じ斷面積の導電能力は超伝導テープのほうが數百倍上回っている。
李教授は「100メートル級の高溫超伝導テープ開発により、中國は同分野において國際的にもトップレベルとなった」と述べる。現在、第2世代高溫超伝導テープ材料は世界的にも大規模な市場化が始まりつつあり、中國が同分野の産業化開発プロジェクトに著手したのは、良いタイミングだったといえる。しかも、第2世代高溫超伝導テープ材料では導電に希土類酸化物が使われ、中國は資源的メリットを有している。第2世代高溫超伝導テープ材料の開発により、中國は資源的メリットを技術的メリットへと転換でき、ローエンド原料を輸出し、ハイエンド製品を輸入するという不利な局面を転換させることができる。
既存の送電網システムは伝達における損耗率が約8-10%だったが、第2世代高溫超伝導ケーブルを使えば損耗率はほぼ0で、省エネ効果が大幅に高まると見られる。(編集SN)
「人民網日本語版」2011年1月25日