國連食糧農業機関(FAO)は21日に、2020年「世界森林資源評価」報告書を発表した。報告書によると、世界の森林面積は1990年から現在まで減少を続けており、1億7800萬ヘクタール減少した。しかし一部の國が森林の伐採を大幅に減らし、大規模な植樹?植林に取り組んでおり、これに森林の自然成長が加わり、森林の消滅のペースが大きく落ちているという。
報告書によると、現在の世界の森林面積は40億6000萬ヘクタールで、陸地総面積の31%弱を占めている。うち25%は歐州(ロシア全域を含む)、21%は南米、19%は北米及び中米、16%はアフリカ、15%はアジア、5%はオセアニアにある。ロシア、ブラジル、カナダ、米國、中國の森林面積は世界の54%を占めている。
報告書によると、世界では1990年以降に4億2000萬ヘクタールの森林が破壊されている。これは樹木の伐採、森林の農業もしくはインフラへの転用によるものだ。
報告書によると、2010-20年の間で森林の年平均減少面積が最も大きかった10カ國は、ブラジル、コンゴ民主共和國、インドネシア、アンゴラ、タンザニア、パラグアイ、ミャンマー、カンボジア、ボリビア、モザンビークの順だ。同じ時期に森林面積の年平均増加が最も多かった10カ國は、中國、豪州、インド、チリ、ベトナム、トルコ、米國、フランス、イタリア、ルーマニアの順。
FAOの林業當局者は「現狀によると、國際社會は持続可能な開発のための2030アジェンダの、持続可能な森林管理の目標を達成できそうにない。我々は亂伐阻止の取り組みを強化し、食糧生産、貧困削減、食品安全、生物多様性の維持、気候行動などの面における森林の潛在力をより良く引き出すべきだ」と述べた。
「中國網日本語版(チャイナネット)」 2020年7月22日