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中日武道家の腕比べに見る中國のナショナリズム
発信時間: 2009-01-23 | チャイナネット

文=張鳴

近代の武術家を題材とした映畫やドラマの中には、必ずと言ってよいほど中國と日本の名手が対戦するシーンが登場する。清末の武術家?霍元甲しかり、その弟子の陳真しかり……。伝統的な小説や芝居の中で善人と悪人が一戦を交えるときと同じように、悪人は謀をめぐらし、卑怯な手段や武器を使い、毒を盛る。しかし最後にはやはり、善人が悪人を打ち負かす。昨年12月に封切られた映畫『葉問』の中でも、主人公?葉問が日本の將校と死闘を繰り広げ、最後には打ち負かして、観客から喝采を浴びる。

『葉問』のスケッチ寫真 

私はこのような中日の腕比べは単なる物語に過ぎず、歴史的な根拠に基づいたものではないと思っている。中華民國史の研究に長年攜わってきたが、民國の史料の中にこのような事柄を見つけたことはないし、同業者がこのような史料を発見したと聞いたこともない。もし本當にこのような腕比べが行われていたとしたら、當時の新聞が見逃すはずはないだろう。

 

しかし面白いことに、中日武道家の腕比べが今日の時代に本當に行われたという。數日前、多くのメディアがそれについて報道した。そしてみんなの予想のとおり、中國人が日本人に勝利し、私たちは中國人選手がトロフィーを高々と掲げた寫真を目にした。ただ、この勝利の後、対戦相手の日本人選手は無名の人物だったのではないかという疑問の聲があがった。門外漢の私には真偽のほどは判斷できないが、一つ確かなことは、今日の人々は劇場の物語だけでなく、ドラマチックな本物の対戦も見ることができるということである。

今でもまだ、相當多くの中國人が日本人を憎んでいる。これには歴史的要因があり、文化的理由がある。私たち中國人は、近代化を迅速に進めてきた。近代において外國から非難されてきた中國人の文化、例えば纏足や辮髪、衛生に無頓著であること、ところかまわずタンを吐くことなどは、今ではすでになくなっているか、なくなろうとしている。これにともなって、中國の伝統的な芝居や茶蕓、民俗もなくなってしまった。

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