◇クラスに団結心、留學生から感動メール◇
自信を取り戻したり、他人への思い遣りを考えたり、感謝をする雰囲気がクラスの中に広がり、それまで希薄だった団結心のようなものが作文を契機に芽生えてきた。その後、クラス全體のまとまりがよくなったことは予想外の効果だった。
「素晴らしい級友たち」の作文は、當時、日本に留學している學生も含まれていた。私の授業に出席はしていない留學生の分もリストアップして、それをメールで日本に送った。慣れない留學生活で苦労しているとき、懐かしい級友が綴った自分の長所を読んで、ストレスや悩みを吹き飛ばしてほしいと思った。
數日後、日本にいる留學生から感動のメールが送られてきた。
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「日本に來て二カ月が経ちました。落ち込んだり、さまよったりしたこともありました。みんなが書いてくれたものを読んで、本當に勵みになりました。クラスのみんなと別れて、級友がどんなに大切な存在か初めて感じました。」
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「外國にいるのに、ふるさとの級友からのメッセージを読み、心が溫かくなりました。私から「同學」たちへのいっぱいの感謝の気持ちをお伝えください。」
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「みなさんが書いた私についてのイメージと“クラスの家族”の感想を読み、すごく感動しました。離れたところにいるからこそ、みんなに対しての思いが強くなっています。」
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「みんなからの褒め言葉を読んだとき、思わず笑ってしまいました。みんな大げさな言葉だったからです。私はそれほど優れた人ではないと思います。けれども、これらの中で一番好きなのは、私を百合にたとえてくれたことです。私は、純白の白さと人々の心を清めてくれる力を持っている百合が大好きです。これからは百合の気品を保つだけでなく、向日葵のように明るく成長していきたいと願っています。」
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「私は今、日本に留學中なので、先生にお目にかかったことはありませんが、先生からメールをいただき嬉しくてたまりません。みなさんが書いてくれたものを読んで、すっかり感動しました。思わず涙を流してしまいました。クラスメートのみなさんに感謝します。」
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「みなさんは、私も思いつかないほど多くを書いてくれました。誠にありがとうございました。そんな『素晴らしさ』はある意味でみなさんの望みだと思います。そうなるように、頑張ります。」
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留學生たちは、日本で言葉に不自由がないとは言え、日本人と中國人の風俗、習慣、思考方法や価値観はまったく異なる。そのような環境で初めてひとりで生活することは、かなりのストレスや苦労があるだろう。そんなとき、思いもかけなかった級友たちの褒め言葉は隨分勵みになったようだ。
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