世界で最も潛在力のある市場の中國は、外資系企業にとって市場空間というだけでなく、飛躍的に成長のチャンスがある國だ。中國の安定的な政治環境と稅収優遇政策の下、多國籍企業はどのような新しいチャンスをつかみ、成長する中ではどんな物語があるのだろうか。新華ネットは19日、シャープの常務取締役で中國本部部長、シャープ貿易中國有限公司代表取締役の菅野信行氏に、中國でのシャープの発展や多國籍企業が中國で直面するチャンスと挑戦などについて話を聞いた。
――2005年10月1日、夏普(シャープ)商貿(中國)有限公司が正式に営業を始めてから、5年になろうとしています。この數年の中國での発展狀況はどうでしょうか。
菅野 この5年の間、中國の発展は非常に速く、同時に、私どもの會社の発展も非常に速く、恐らく、中國よりもっと速いのではないでしょうか。シャープの販売會社は世界に30社ありますが、夏普商貿公司は05年10月に設立され、わずか5年で、米國の販売會社に次ぐ規模となりました。中國は世界で最高の「インフラ」を有しています。
――他の國の投資市場と比べた場合、中國市場はどのような違いがあると思いますか。
菅野 中國の投資環境について総體的に言えば、第1の特徴は、優秀な人材が多いことです。私たちが長江デルタ一帯に集中して生産拠點を設けたのは、技術者を比較的雇用しやすいこと、多くの優秀な技術者がいるからです。次に、現地の地方政府が熱心に投資を要請したことです。私たちが事業を発展させるには、現地の政府の力強い支持がなければなりません。さらに、電子産業の部品関連のインフラが比較的完備していることで、私たちは、中國は世界で最高の、様々な「インフラ」を備えた國だと考えています。
――現在、シャープの中國での主力製品は何でしょう。將來、どのように新たな開拓をしていくのでしょう。
菅野 現在、シャープの中國での主力製品は液晶パネルを備えた液晶テレビと攜帯電話、この2種類の製品です。今後、開発に力を入れる製品としては、新しい技術を持つLED照明、太陽電池などで、また環境にやさしい健康商品、例えば、プラズマクラスターイオン発生器は、部屋の有害物資を除去する製品で、今後、私たちが発展させていく製品です。
――シャープの太陽電池市場でのシェアは日本で1位ですが、中國ではどんな生産計畫、推進のための戦略があるのでしょう。
菅野 いま言われた太陽電池はシャープの強みで、その研究開発の歴史は実は液晶より長く、50年余りの歴史があります。私たちは中國で太陽電池の事業を展開したいと強く思っていますが、中國國內でのニーズはそれほど大きくないため、現在、私たちは政府の太陽電池関係の政策、中國のニーズの動向に強い関心を寄せています。
「中國網日本語版(チャイナネット)」2010年5月21日