鳳凰テレビ10月10日放映の「財経點対點」番組、「謝國忠:円高の打撃は大きく、人民元の切り上げは望ましくない」の文字起し原稿は以下の通り。
曽瀞漪? 中國の人民元が切り上げられるかどうかにより、他の國(の通貨)もそれに伴って切上がるかもしれないのですか。
謝國忠 「政治的な面で言うと、日本はアメリカに対して自分は円高は望まないと率直に言いにくく、日本人は人民元が切上げをしないのだから円も上げないという言い方を好んでしている。実際、工業の競爭面から言うと別の面がある。日本の自動車産業は米國の自動車産業と大きな競爭をしており、もし円高が進むとマイナス面での影響が非常に大きい。人民元の切上げがなされるか否かにかかわらず、自動車、電子産業の2分野では米國と競合する分野がかなり多い。それで私は人民元切上げは政治面での意味がかなり大きいと感じている。
曽瀞漪 では目下の問題は、あなたは中國、日本が歐州を加えて米國に対して切上げをしたなら結果として助けになるとお考えのようです。お聞きしますが、この三つの地域は最近まさに同じくして対ドルで高くなったようだが、そのために現在は圧力が中國にのみ向かって來ており、中國は目下米國や國際社會の圧力に向き合っており、中國が孤立無援で対抗の難しい狀況におかれていると考えませんか。また中國自體には切り札があるのでしょうか。
謝國忠 私は歐州の國々の圧力はそう強くないとと思う、特にドイツはそうで、ここ10年來、ユーロ高の時にたゆまず工夫を続けてきており、もともと伝統的な産業は価格競爭にさらされていたが、相違と工夫により多くの新製品を開発してもとの価格を越えた能力を持つようになった。なお自動車産業は永年の改善の結果として、こんにちその質は日本を下回る事はなく、その他の面で言っても性能を言うのであれは日本より優れている。
それでドイツの自動車産業にとって今は拡大の時期であり、その時期に至っている、即ち中國市場は大変重要で市場拡大の主たる対象である。ドイツは中國と同じサイドに立つ可能性が大変高い。フランスも本來そうなのだが、この國は少し違って、健全に経済的利益のためという事ではなく、時にはフランス革命の殘した或る種の民主的伝統に基づき、経済的利益を省みない時がある。ただその経済面での利益は中國と非常に近く、重複する競爭面もない。フランスの生産する製品の多くは唯一無二のものであり、そのため世界的市場での狀況も良い。この點で私は中國と同じサイドに立つものであると考える。
日本は、中國元は切上げてほしくないので、その口実を與えてやれば、円も上る事はない。元切り上げの後に、日本円が高くなれば、日本の自動車産業もおかしくなる。日本という國の経済は非常に難しい局面に立たされている。
「中國網日本語版(チャイナネット)」 2010年10月13日