中國には「遠くの親戚より近くの他人」「困難の中でこそ本當の友情がみえる」ということわざがある。22日に東京で閉幕した第4回中日韓首脳會談は、こうした道理を裏付ける形となった。
今回の會談は、東日本大震災後、中韓両國の首脳が初めて日本を訪れ、日本側と3カ國協力について協議するものだ。3カ國首脳は會議の成果として、宣言と関連の付屬文書を発表し、會議は大成功に終わった。
會談に先立ち、中韓両國の首脳は宮城?福島2県の被災地を訪れたことが人々の注目を集めた。報道によると、今回の被災地慰問は、中國側の提案によるもので、溫家寶総理が自ら決定を下したという。これは勇気のいる決斷だ。訪問期間中も、日本ではマグニチュード(M)4クラスの余震が続き、福島原発事故もなお収拾が付かない狀態だ。日本のテレビ局が流した映像は、長くはなかったが、それでも感動の場面を目にすることができた。
溫総理は週末の2連休を利用して日本を訪問し、飛行機を下りるとその足で被災地に向かった。被災地の避難所を訪れた溫総理は、日本人の習慣に従って地面に座り、ひざを交えて被災者と話をした。6月1日の國際児童デーを1週間後に控えていたため、パンダのぬいぐるみを被災地の子どもたちに贈った。各國のメディアを前に、現地で採れた野菜をほおばった。「『笑顔』と書いてくれませんか」という被災者からのリクエストに快く応え、「微笑地生活下去(笑顔で生きてください)」と書いて勵ました。上智大學の學生との再會では、そばまで歩み寄って思い出話に花を咲かせた。人気グループのSMAPに中國公演を打診し、「歌聲で両國の若者の心に友好の種をまいてほしい」と期待を寄せた。このほか、被災地の若者500人を中國に招待すると発表した。
自分の親戚、ひいては子どもであっても、ここまではしないのではないか。まさに「遠くの親戚より近くの他人」だ。溫総理はさらに▽日本の災害復興を支援する▽訪日観光を回復させ、盛り上げる▽安全を確保した上で、日本製食品に対する輸入規制を緩和する--などの意向を表明した。これらはいずれも日本の政府と被災者がいま最も必要としている勵ましと支えであり、まさに「困難の中でこそ本當の友情がみえた」といえる。