中國の五?四青年デーと北京大學創立記念日の前日だった2011年5月3日、加藤嘉一は香港鳳凰網の単獨取材を受け、若者や理想、中國的論理や中日関係について語った。
▽8年続けた『人民日報』
中國での8年間、彼は『人民日報』と『新聞聯播』を欠かさず見てきた。彼は、來中前の時點ですでに、日本のメディアを通じて、『人民日報』が「共産黨の方向性や意志を反映し」、「めったに職員を解雇しない」中國で「最も有名な新聞」であることを知っていた。
毎日夕方になると、校內にある未名湖湖畔の授業棟に向かい、警備室から読まれることのない『人民日報』を受け取り、毎晩7時には必ず勺園(留學生宿舎)に戻り、『新聞聯播』を見る。この生活を彼は8年間続けた。
その理由を聞くと、彼は笑いながら「黨の指導に従うため」だという。彼は、共産黨の方向性や意志、決意を反映する『人民日報』や『新聞聯播』を十分に吸収することが、今後、中國を理解したり観察したりする際に重要になってくることをよく分かっているのだ。
彼は、同級生たちが『人民日報』や『新聞聯播』に興味を持っておらず、抵抗感を持つ者さえいることを知っている。しかし、彼は「存在するからにはそれなりの価値がある」と、拒絶するのではなく、それを真面目に考えるようにしている。「中國は今後も継続的な改革開放を行い、収入分配等の問題を解決しなければならない。しかしその一方で、共産黨の意識形態や価値観は、常に上から國民を見下ろしているような狀態にある。それはなぜなのか、共産黨はどうしてそうするのか。この理論は、中國の実質的な発展にどれほど重要なのか、あるいは重要でないのか。」
このような問題に対し、彼は北京大學の學生として、また、將來政界のエリートになる可能性を持つ者として、それを避けたり拒絶したりするべきではないと考える。その空虛さを非難する前に、それを真剣に考えろというのだ。
▽「中國に全力投球」