文=コラムニスト 陳言
今回の震災もまた、経済停滯と民衆不安の中でさまよい続けた日本が生まれ変わるきっかけとなるのだろうか。『瞭望東方週刊』の記者はこの疑問を胸に、震災から2カ月を迎えた日本を訪れた。
◆「疲弊した日本の制度」
テレビで見る菅総理は、総理に就任した去年の9月と比べると、この1年足らずの間に10歳は老けたように見える。髪は薄くなり、目の下の濃いくまの周りには刀で刺したような新しいしわが増えた。以前は、カメラのフラッシュで光を反射していた額だが、その光も目の下のくまとしわによって分散され、非常に疲れていることがよく分かる。
「震災後、一緒に會議に出席したが、総理は體力が落ちていて、メモをとるように言っても、書ける內容は少なく、いつも寢不足の狀態?!箖乳wを取材する日本人記者はこう語る。
枝野幸男官房長官もまた同じである。今でこそ、テレビカメラの前で毎日何度も記者の質問に答える必要はなくなったが、睡眠不足のためか、目の下のくまは、すでに刺青のように、その濃い色を消し去ることは難しくなっている。
政府の役人が不眠不休で仕事をする一方で、メディアや民衆は政府の判斷が遅い、ミスが多い、情報公開が足りないと不満の聲を上げている。
情報不足がまた、自信不足につながっている。多くの東京都民が空気中の放射線量測定機器を購入し、ネット上で、毎日24時間リアルタイムでその測定結果を公開している?!袱撙螭蕼y定器を買って測定し、その結果を発表しているが、どのデータも信用できず、結局何にもならない?!鼓辰U済研究所研究員の東京都民はこのように話す。
日本メディアは地震や原発事故に関しては多く報道するが、國民が今後どうすべきか、日本はどうなるのかということについての內容は非常に少ない。民衆の中には、メディアに対する不信感が募りはじめている。
「日本の主要メディアには完全に失望した?!攻幞钎%⒀芯克饲趧栅工肷教锸悉涎预?。彼は一般庶民が考えすぎなのではなく、「『読売新聞』や『朝日新聞』がそのメディアとしての役割を十分に果たしていない」のだと考える。
彼は更に、次のように指摘する?!附Y局は、日本の制度が疲弊したと言える。以前の自民黨政権時代には多くの原発や防潮堤を建設したが、今回の地震で防潮堤は何の役にも立っていない。自民黨は無責任に放り投げ、民主黨は未熟で、基本方針がないまま、てんてこ舞い、國民を納得させることもできない?!?/p>
(つづく)
?中國網日本語版(チャイナネット)? 2011年6月7日