王珊寧
私の母校である北京外國語大學(以下「北外」と略す)は、美人が多いことで有名だ。確かにその通りで、この大學に多くのかわいい子がいることを昔から感じてきた。しかし日本に留學し、朝日大學(以下「朝日大」と略す)のキャンパスを歩いた時、女の子たちのかわいさにびっくりしたものだ。彼女たちは本當に美しい。それは北外とは異なる美しさで、西洋人形のような長いまつげ、輝くような大きな瞳、きれいなアイシャドー、薄化粧した白くて丸い顔に浮かぶ桃色の口紅……。誇張でなく、ほとんどの人がとてもきれいな化粧をしていたのだった。
北外の女子大生で化粧をする人は多くない。自然美が主流なのだ。もちろん、化粧をしているから朝日大の女子大生が美しいのだと言いたいわけではない。ただ、彼女たちは化粧がうますぎるのだ。しかもさりげない。化粧にかける多くの手間によって、周りの人々の心や眼を楽しませてくれるかのようだ。ある日本人の女の子によると、同級生のほとんどが中學の時に化粧を始めていると言う。化粧の授業を設ける學校もあるそうだ。ちょっとした外出でも化粧するのは常識である。彼女は不思議そうに私に尋ねる。「あなたはどうしてお化粧しないの? お化粧したら超かわいくなるよ」。
このことを、私は指導教官の渡辺先生に話してみた。彼女は、「日本ではお化粧をしないと失禮にあたるの」と教えてくれた。渡辺先生は美しい女性教師だ。こっそりと彼女が42歳だと教えてくれなかったら、私は30歳そこそこだと思っていたことだろう。彼女の話では、多くの家庭の母親は常に、夫が寢た後で化粧を落とし、夫が起きる前に化粧をするという。これは自分の最も美しい姿を夫に見せるためである。
この話を聞いてやっと理解できた。日本では、化粧はキャンパスにいる女子大生の間だけで盛んなのではない。他の年齢層でも同様に化粧をしているのだ。街を歩きながら注意深く人々を観察していると、果たして、ほとんどの人が化粧をしていた。女の子が西洋人形のような可愛らしい化粧をしているのはもちろん、30~40代の女性もばっちり化粧を決めている。ファンデーションを雪のように塗っているのだ。