昨年の國際情勢は金融危機の蔓延、一部地域で混亂拡大、アジア太平洋地域の戦略的重要性拡大など深刻かつ複雑な変化が起きた。今年の國際構造、特にアジア太平洋地域の情勢と中日関係はどう発展するか?日本の國際政治學者、淺井信雄氏が中國の記者のインタビューを受け、日本の內政や外交などの議題について語った。內容は次の通り。
野田內閣にとって現在の最大の難関は民主黨を纏めることができないことだ。消費稅引き上げの問題で黨內は分裂?混亂している。消費稅増稅法案は4月ごろ國會に提出されるが、この時が野田內閣にとって重要な分かれ目となる。法案が野黨の支持を得られなければ、野田內閣最大の危機が訪れるだろう。そのため野田首相の「最後の頼み」は民意の支持だが、これまでの民意調査の結果をみると、野田內閣の支持率も急低下している。野田內閣のチャンスはリスクに比べはるかに少ないといえる。また、現內閣は大地震や原発事故の収拾に追われ、國の新たな目標や戦略を決める暇がない。これが民衆の不満を招く結果になっている。
外交面で、日本の外交を最も制約しているのは日米安保條約だ。日米同盟は安保條約を基軸としている。日本政府が多くの民衆の反対をよそに、環太平洋戦略的経済連攜協定(TPP)交渉推進に強い関心を示したのも日米同盟を考慮してのことだ。日本の外交は日米同盟から脫卻して調整する余地はごくわずかだ。