自意識の分裂化と空虛化が生んだ「おたく?引きこもり系」
家族規模の縮小は、必然的に親子間における干渉を減少させ、家族の結束力を弱めた。居住空間における個人スペースが増加し、家族の一體感は消えることになった。日本の住居の平均面積は92平米で、平均家族構成は2.6人。住宅の総數は総世帯數を超えており、誰もが獨立した居住空間を持てるようになった。さらに、人々は通信設備を用いて外部とのネットワークを構築し、家庭の物理的な境界を軽々と乗り越えるようになった。かつて、家には1つしか電話がなかった。日本人はそれを玄関口のそばに置き、外部との接続場所としていた。今日のネット社會においては、人々は自分の通信手段を持っており、自分の部屋から直接外部と接続することができる。個人に特化したメディアが家族の物理的な壁を打ちこわし、家族は個室の集合體に過ぎなくなった。
「おたく、引きこもり系」は1980年代に日本で流行し始めたネット流行語である。毎日家に引きこもり、パソコンやテレビなどの電子機器が作り出した架空のイメージに向かう若者のことだ。食事時間を除いて、家族と顔も合わせず、晝間寢て、夜に動き出す。そして毎晩、アニメやゲーム、映畫などに沒頭するのだ。彼らは自分の部屋の中で旅行することができる。最新式のネット設備があるからだ。彼らは海賊版DVDを買う必要がない。ネット映畫を見るからだ。MSNが、電話に取って代わった。もう外に出て人と會う理由も見當たらない。つまり「おたく?引きこもり系」の出現は、人間の自意識を分裂させ、空虛化させている。日本の家族制度の解體の象徴と言えるだろう。
「中國網日本語版(チャイナネット)」 2012年2月16日
関連ニュース:日本の家族制度はいかに「解體」したのか?①