2013年、安倍新政権の初外遊として、ほぼすべての東南アジアの國への訪問が行われている。東南アジア諸國は日本をどのように見ているのだろうか?戦後數十年にわたる日本側の努力により、東南アジア諸國での日本のイメージは決して悪くない。屈辱的な植民地支配を受けた過去について、東アジア諸國の人々が糾明することもまれだ。これは中國にとって見逃せない事実だ。
東南アジア、日本の植民地支配を糾明する人も少ない
1月4日、ミャンマーを訪問した麻生太郎副総理は、その中心都市ヤンゴン近郊にある第二次世界大戦で亡くなった日本軍の兵士たちが埋葬されている日本人墓地を訪れた。結果、現地に住む中國人や華僑の怒りを買い、抗議が起きる事態に発展したが、ミャンマーのメディアは特にこれといった抗議や不満を表明していない。あるミャンマー人によると、「當時、『ビルマ(現ミャンマー)建國の父』であるアウンサン將軍は、舊日本軍の支援を受け、英國植民地支配の排撃に成功したため、日本軍のビルマ占領についてとやかく言うミャンマー人は少ない」と言う。
ミャンマー、フィリピン、ベトナムなどの國では、抗日運動をテーマにした映畫やテレビ番組はあまりない。ヤンゴン大學を卒業し、教師の職に就いているヤミンさんは「當時、日本はミャンマーに多大な損害をもたらしました。でもミャンマー人は、『忘れるのではなく赦すのだ』という考えを持つ人がほとんどです。仏教を信仰するミャンマー人は、日本軍のビルマ侵略について「それは當時の日本人の過ちであり、今の日本人とは関係がない」と思っています。今、ミャンマーでは経済開放に力を入れており、日本を含むすべての國からの投資を歓迎しています」と述べている。
インドネシア人のビンタンさんは今年53歳。彼の両親は日本が統治支配していた時代を生きてきた。日本軍の分割統治、圧迫策、慰安所にまつわる話を両親から聞かされて育ったビンタンさんは、「私自身が実際に體験した訳ではなりませんが、あの屈辱の時代を忘れるはずがありません」と述べている。一方で「ですが、私の子どもの世代になると分かりませんね。うちの息子はAKB48のファンですし、日本に留學したいとも言っています」と述べる。
第二次世界大戦時、ベトナムは日本に侵略され、4年半におよぶ統治支配を受けてきた。だが、今、ベトナム人が抱く日本のイメージは悪くない。あるベトナム人學生は冗談交じりに「日本がベトナムを統治した期間が短いからね」と言う。
日本の経済的支援、期待以上の効果