第7回東アジア文化研究會の現場
紆余曲折はあるだろうが、中國が比較的順調に発展を続けるには、幾つかの問題をクリアーしなければならない。一つには、産業構造転換の実現。二つ目は、新たな消費分野の創出。環境ビジネスと共に最近腳光を浴びているのは「高齢者ビジネス」である。3つ目は內陸部農村の都市化のスピードアップ。実際にはかなり進展していて、1970年代末の都市住民と農村住民の人口比は20%対80%だったが、2011年末には51%対49%と逆転している。しかし、これは危険な要素を含んでいる。それは、農村の都市化→耕地面積の縮小は、食糧問題を引き起こす可能性があるからだ。
日中両國は領土問題で冷戦狀態にあるが、両國経済はすでに切っても切れない相互依存関係にある。また世界第二と第三の経済大國が相爭い、経済関係が崩れれば、アジア経済と世界経済に及ぼす悪影響は計り知れない。日中は経済分野でも、アジアと世界の平和と繁栄に貢獻しなければならない。
【記事執筆:西園寺 一晃(工學院大學孔子學院學院長)】
「中國網日本語版(チャイナネット)」 2013年1月30日