安倍首相は自らの外交政策を「価値観外交」と標榜するのが好きだが、安倍政権の発足後の外交パフォーマンスは「価値観外交」という言葉だけでは理解し難い。日本とベトナムには共通の価値観があるか?日本とロシアには共通の価値観があるか?日本と「同盟國」の米國でさえ共通の価値観があるとは言い難い。でなければ米國の主流社會が安倍氏の歴史歪曲に眉をひそめるはずがない。
安倍外交の「核心的価値観」は実は「ライバルのライバルは兄弟」という非常に簡単なものだ。安倍政権にとって最大の外交ライバルは中國だ。そのため安倍氏が島國を出るたび日本の政界やメディアは「対中包囲圏」説を誇張する。
これは外から見ると非常に哀れな外交姿勢だ。世界でもおそらく日本のような國を二つとないだろう。外交の唯一の出発點が対話ではなく敵対で、あらゆる外交資源を注いで特定の國を牽制し、その國に対抗する。
さらに哀れなのは、こうした「牽制」「包囲」の寢言を信じているのは井の中の蛙の島民だけで、ベトナムやフィリピンでさえおカネを數えながらせせら笑っているに違いない。
安倍氏を替え歌に當てはめてみると、「あなたの目は私だけを見つめているが、私の目にあなたはいない」となるだろうか。
「中國網日本語版(チャイナネット)」2013年5月日