講演中の丹羽氏。

日本の丹羽宇一郎前駐中國大使は6月29日、神奈川県日中友好協(xié)會が橫浜市で開催した講演會で「日本は中國との関係をできるだけ早く修復(fù)すべきだ。これは日本の將來の発展のみならず、アジアの安定と発展にも関わる」と述べた。中國新聞社が伝えた。

丹羽氏は大使在任中に、日本政府による釣魚島（日本名?尖閣諸島）國有化を批判したために解任された。丹羽氏は帰國後も批判を変えず、先日刊行した新著『北京烈日』でも「釣魚島の國有化は國際社會に理解されがたい。日本はできるだけ早く誠意を示し、中國との関係を修復(fù)すべきだ」とした。

丹羽氏は29日「平和な日中関係はアジア発展の基礎(chǔ)」をテーマとする講演で「安倍晉三首相は就任から半年間、日中関係の修復(fù)について責(zé)任を全うしていない。5月の中日韓首脳會議は本來日中首脳會談の最良のタイミングだったが、安倍政権の保守的な歴史問題発言と靖國神社參拝のためにお流れとなってしまった。次の機(jī)會は9月のG20サミットまで待たねばならない。その時に日中の首脳が會談できるかどうかは、まだ不透明だ。今年に入り日米、米韓、中米、中韓が相次いで首脳會談を行なった。だが日韓、日中首脳會談は遅々として目鼻がついていない。日本は受動的狀態(tài)に陥っているだけでなく、國際社會から嘲笑されている」と述べた。

丹羽氏はさらに安倍氏を批判。「就任後半年間『アベノミクス』のみを語り、円安を語り、株価が軒並み上昇していると言う。これは庶民からの支持率を上げるためだけのものだ。その一方で、日本の將來の発展に関わる重大な問題、例えば原発問題、社會保障問題、憲法改正問題については口をつぐんで語らない。例えば憲法改正問題では、國民に十分に議論させる前に、憲法改正を自民黨の選挙公約に盛り込んだ」と指摘した。

丹羽氏は中國の習(xí)近平國家主席が就任後、中國の夢を繰り返し強(qiáng)調(diào)し、13億中國國民のために幸福を図ると強(qiáng)調(diào)すると同時に、急速な経済成長を維持していることに言及。「これと比べ、同じく一國の最高指導(dǎo)者である安倍氏は多くの決斷において、國民の幸福を常に最優(yōu)先させてはいない」と述べた。