――いかに日本の若者を対象に交流、コミュニケーション活動をすべきでしょうか?
程 戦後日本は國民に対する歴史的教育が不足したため、歴史について常識的な認識を欠いている人が多く、特に若い人たちは、日本軍國主義が中國、朝鮮半島、東南アジアで多くの悪事を行ったことを知らず、「真珠灣攻撃」事件さえ知らない人もいます。ここ20數年來、日本経済は長期にわたって低迷し、政治的にも混亂狀態に陥り、そこに日本の上層部にいる右翼分子が扇動することで、若者の民族主義感情が容易に誘発されてしまいます。
この問題に関しては、雙方はより理性的に行動し、フェースツーフェースの交流と意思疎通を行うべきです。大學生間の討論を行うなどです。ただ、討論してもいいですが、ケンカになってはいけません。討論を通じて、日本の大學生に、中國の大學生がどのように考えているのか、中國人がなぜ日本の指導者が靖國神社に參拝することに反対するのかを理解してもらうのです。こうした交流は、われわれのメッセージを相手に伝えていくことに役立つと思います。
――民間交流の伝統をこれからも堅持する必要はあると思いますか?
程 そうですね。友好団體、地方の各省?自治區?直轄市の間の交流など、民間組織や団體の間の交流も多く展開すべきです。例えば、中國の有名なバレエ劇『白毛女』は、かつて日本の松山バレエ団が創作したもので、日本でも公演されました。民間交流の伝統は、捨ててはいけないもので、引き続き推進しなければなりません。
――中國と日本は、今後どの分野で多く交流していくことに注意すべきでしょうか?
程 一般に日本では、文化面で両國は根源的に非常に深いつながりがあると考えられています。現代の日本文化の中に非常に多くの中國から伝わったものがあるということは、日本社會の共通認識です。日本の民衆は政治的主張の相違を棚上げし、中日文化の間にある共通の言語に親しみを感じることができます。
1980年代、中日間の文化交流は非常に盛んでした。例えば、映畫やドラマでの中日合作です。このところはやや少なくなっていますが。2012年、作家の莫言氏がノーベル文學賞を獲得したことに対しては、日本の人々も喜んでくれました。當時は日本の作家と競爭と言われていましたが、同じアジア人である莫言の受賞を歓迎したのです。日本人はアジアの文化には、歐米文化に対してとは違った一種の親近感を持っているのです。
そのほか、中國はより多くの優秀な映畫?テレビ作品を輸出すし、多元的なチャンネルを通じて、日本の人々に中國に対する理解と認識を深めてもらうようにすべきです。私は交流できる余地はまだまだ大きいと感じています。