文=清華大學?野村総合研究所中國研究センター常務副主任松野豊
中國が世界2位の経済大國になり、先進國などの世界経済への影響が大きくなるにつれ、中國政府の一挙手一投足が注目されるようになっている。國際研究機関の中には、あと約10年で中國の経済規模が米國に並ぶという予測もある。中國の経済政策は、貿易相手國やアジア周辺諸國への影響があまりに大きいため、中國政府が発表する政策は瞬時に世界を駆け巡ることになる。中國は最近、経済政策のみならず、政治的な変化でも世界各國から注目されるようになった。
世界各國は、中國の國內事情にある程度理解しつつも、中國が世界経済や様々な政治?社會問題の解決にも大きな貢獻をしてくれることを期待し始めた。中國が世界との関わりにおいて重要な貢獻が求められているものは多くある。最近は世界規模で異常気象が観測されており、今後5-10年は地球環境にとっても正念場である。中國は、地球溫暖化の原因となる溫室効果ガス(CO2等)の削減、エネルギー利用の効率化などで主導的な役割が期待されている。中國が世界各國の発展のために貢獻すべきことは、中國自身が考えている以上に多く存在している。