米日が同盟関係を強(qiáng)化するのは、中國に対する共通の「問題意識(shí)」によるものだ。一部の米國の戦略學(xué)者は、米國のアジア太平洋における主な安全問題には朝鮮という「切実な脅威」もあるが、それよりも重要なのは臺(tái)灣海峽の「潛在的危機(jī)」及び中米の東中國海?南中國海で起こりうる衝突だと指摘している。さらに長(zhǎng)期的ないわゆる脅威はこうだ。中國が地域での影響力を増し、より能動(dòng)的に地域秩序を構(gòu)築することで、「地域のバランスと安定的な価値観が、臺(tái)頭する大國によって損なわれる」というのだ。米國は中國の臺(tái)頭を常に懸念?警戒しており、日本の力を借りて中國の影響力を相殺しようとしている。中國に対して戦略的な競(jìng)爭(zhēng)の心理を日増しに強(qiáng)める日本も、同盟関係を頼りに中國けん制の強(qiáng)化を試みている。トランプ大統(tǒng)領(lǐng)は訪日した際に、安倍首相の「自由で開けたインド太平洋戦略」を公然と支持した。これは地域レベルで米日が共同で中國をけん制し、覇権を守る意向を示した。

   しかしそれと同時(shí)に、現(xiàn)実主義的な大國の外交を重視するトランプ大統(tǒng)領(lǐng)は中國と深く接觸し、重大問題で中國と連攜さらには協(xié)力することを模索している。戦略的に米國追隨を決めている日本は、米國が再び同盟國を抜きにして中國と交渉することを常に懸念している。日本が米中から疎遠(yuǎn)にされ、中米日の交流において非主流化する受動(dòng)的な局面になることを懸念している。米國がアジア太平洋戦略のすべてを日本に託すことはない。日本は米國の動(dòng)きを注視しながら、アジア太平洋のその他の「中堅(jiān)國」を積極的に抱き込むことで、地域外交の基盤を固めようとしている。中日関係の改善を求め、退くための余地を殘している。

　トランプ大統(tǒng)領(lǐng)の訪日で、米日は「相互の約束」のアピールを続けることで、同盟関係の維持と強(qiáng)化を図った。しかし雙方は利益の目標(biāo)をめぐり溝を殘していることにも気づいている。トランプ大統(tǒng)領(lǐng)のアジア太平洋戦略の基本的な目標(biāo)は、同地域におけるパワーバランスを米國にとって有利なものとし、特に地域の同盟國に対する安全の約束の信頼性を維持することだ。軍事安全面で、米日は新防衛(wèi)協(xié)力のための指針の具體的な內(nèi)容を?qū)g行に移すことで、同盟関係の內(nèi)容を軍事情報(bào)の共有、裝備品?技術(shù)交流、合同演習(xí)などの従來の內(nèi)容から、さらには平時(shí)及び有事の際の施設(shè)及び部隊(duì)の「相互運(yùn)用」と「切れ目なき連結(jié)」まで拡大しようとしている。米日の軍事一體化は地域の安全情勢(shì)に、引き続き深い影響を及ぼす。しかし二國間レベルで、米日関係の不確定要素は短期間內(nèi)に解消されない。米日の経済?貿(mào)易問題をめぐる摩擦と食い違いは、二國間関係のマイナスの要素になる。トランプ大統(tǒng)領(lǐng)の「米國ファースト」を前提とする反自由主義?一國主義の傾向により、いわゆる「普遍的価値観」を貫き米國の戦略に協(xié)力しようとする日本の外交政策を矛盾した狀態(tài)に陥れる。いかに中國に対応するかをめぐり、米日の認(rèn)識(shí)と対策にもズレがある。これにより中米日関係は引き続き、微妙なバランスを維持することになる。（筆者 盧昊?中國社會(huì)科學(xué)院日本研究所副研究員）