G20サミットが金曜日と土曜日にかけて大阪で開催される。日本が議長國となりこれほど大規(guī)模なサミットを開催するのは今回が初。中米露などの首脳が出席を確認するに伴い、サミットの裏側(cè)で展開される大國の政治が注目されている。日本がいかに議長國を上手く務(wù)めるかが重要な見所だ。

　日本にとって厄介なことは、トランプ大統(tǒng)領(lǐng)のG20出席の不確実性だ。日本政府は今年のG20サミットは世界経済?貿(mào)易問題について多國間で協(xié)議する場であり、同時に各主要國が首脳會談を開く重要な場であると表明している。中米両首脳が會談を開くことを発表したことで、中米関係への注目度がG20の趣旨へのそれを上回っている。日本は米國の同盟國だが、自由貿(mào)易の立場は中國に近い。議長國の安倍首相がいかにバランスを維持するかも大きな試練となる。

　中米の交流が日本に影響を及ぼすほか、日米間の構(gòu)造問題も殘されている。今年のG20サミットは世界貿(mào)易（WTO改革など）について実質(zhì)的な議論を行う。米國はWTO改革について「いじめ的」な改革案を提出した。これは中國が受け入れられないばかりか、日本にとっても受け入れがたいものだ。1995年にWTOが発足してから、日本はWTOの紛爭解決メカニズムを利用し米國との貿(mào)易摩擦を解消しようとしてきた。G20サミットの開幕前、日米両國は會期中に二國間貿(mào)易問題について原則的な合意を目指すとしており、日米首脳會談に向け積極的な雰囲気を醸成しようとしている。ところが現(xiàn)狀を見ると、日米雙方の主張が食い違っており、會期中の進展は困難とみられる。日本は7月に參院選を控えており、米國が貿(mào)易問題をめぐり日本への圧力を強める可能性がある。

　日本國內(nèi)の米國への反感は先天的なものだ。日本政府はトランプ氏の不確実性により、対米問題の対応に苦しんでいる。安倍氏本人はトランプ氏とのプライベートな関係を促進するため手を盡くしている。これは日本政府が主観的にトランプ氏との交流を望んでいるというわけではなく、日米同盟で日本が米國に追従することを背景とするやむなき措置だ。トランプ氏は就任後、高圧的な姿勢で「米國ファースト」を主張しており、西側(cè)諸國の伝統(tǒng)的な同盟國から反感を買っている。その戦後の國際政治?経済秩序及びルールに対する蔑視は、米國と國際社會のつながりをさらに弱めている。日本は同盟関係の特殊性を受け、米國に対して「怒ることも直言することもできない」という狀態(tài)になっている。今日の日本國內(nèi)では政府高官から一般人に到るまで、米國に不満を持つ人が少なくない。トランプ氏が5月末に訪日した際に、日本側(cè)は準備を整えていたが、トランプ氏に対する大規(guī)模デモが発生した。間もなく開催されるG20サミットでトランプ氏を迎えるのは、花束や拍手だけではなく、日本人の抗議の聲もあるだろう。

　G20サミットでは多くの利益が交錯する。議長國の日本は、世界的な問題、大國の駆け引き、日米関係を全面的に考慮する必要がある。サミットが間もなく始まるが、米國の不確実性がなおも殘されている。日本が現(xiàn)在懸念しているのは「來るか來ないか」という問題ではなく、いかに「想定外」の出來事に対応すべきかだ。（筆者?王広濤 復(fù)旦大學(xué)日本研究センター副研究員）

　?中國網(wǎng)日本語版(チャイナネット)?　2019年6月26日