異なる視點で映し出される中國の姿が重なり合うことはない。さまざまな視點で映し出される中國の姿をいかに重ね合わせていくか。そのためには、外國の人々が中國の歴史や現実に対して正しい認識を持つこと以外に、中國人が國際的な意識や視野を持って世界に自分達に関する情報を発信していかなければならない。人民日報が報じた。
外國人と交流していると、彼らの中國に対するイメージと中國人自身の見方には違いがあると感じることがよくある。最近、特にそれを強く感じたのは、スイスで毎年開催され、世界各國の政?官?財?學など、各界の著名な有識者が集う「サンガレン?シンポジウム」に參加した時だ。
「學生版ダボス會議」とも稱される同シンポジウムは5月2、3日の2日間、スイス北部のサンガレン市で開催。「常識や潮流に逆らっても事実を求める勇気」(Rewarding Courage)というテーマの下、參加者が意見を交わした。その間に感じたのは、多くの人が中國の各分野の情況に興味を抱いていると同時に、多くの誤解もあるということだ。最もよく聞かれたのは、「新生世界大國である中國は今後、いかに世界と向き合い牽引するのか」という問題だった。
シンポジウムのディスカッションで、私は自分が中國國內で講演を行った時の経験を例に挙げ、「『中國は既に世界第2位の大國になったことに賛同するか』と聴衆に尋ねると、挙手する人がほとんどいないが、『世界第2位の國はどこか?』と尋ねると、意見が分かれる。このことは、中國人の物事を見る方法や角度を示している」と話した。すると、司會者がその場で、「中國は世界第2位の大國」に賛同する人は挙手するように求めると、ほとんどの人が高く手を上げているのに、參加している中國人からは「NO」という聲があちらこちらから上がった。外國人と中國人の見方がこのように異なるのは、中國國外では「中國は成長し、世界第2位の大國としての立場は譲らない」との考えが普遍的であるのに対し、中國人自身は「まだ発展途上の國であり、たとえ大きな成果が挙げていても、まだ多くの分野で世界第2位の地位には程遠い」と考えているからだ。