2009年中國インターネット(以下、ネット)世論指數に関する年度報告書が今月18日、発表された。同報告書は、昨年ネットで話題となった出來事を総合的に分析、「注目される問題が日増しに増えており、波狀にうねりながら社會的な影響力を強めている」としている。
同報告書は、國家社會科學基金?重要プロジェクトの研究課題「ネット世論指數(IRI)」に基づき、中國伝媒大學ネット世論(口コミ)研究所IRIコンサルティング機関が作成したもの。
報告書によると、國家の重大事については前向きな評価が多く、経済関係の話題はネットメディアの焦點となりやすいことが、2009年にネットで話題となった出來事から読み取れる。反腐敗と清廉政治はネットユーザーの重要な聲となっており、國民の利益保護に関してネットユーザーもある程度の発言権を有している。フォーラムやブログの情報はセンセーションを巻き起こしやすいが、ネット世論に対する態度によって、もたらされる結果も大きく異なるという。
ネットで話題となった出來事をめぐる行政機関の信用については「メディアも一般の人々も、ネットで明らかになった出來事があると『祭り』狀態になる傾向がますます強くなってきており、『発焼死(発熱死)事件』、『躱貓貓(目隠し鬼ごっこ)事件』(どちらも留置場での原因不明の死亡事件)などはいずれもその傾向を示している」と分析している。
ネットユーザーが関心を寄せる分野について、報告書は「天涯フォーラム」、「人民網強國フォーラム」「捜狐コミュニティ」、「中華網フォーラム」、「新華網発展フォーラム」などのネットコミュニティを対象に、2009年1月から9月までの関連スレッドの書き込み狀況を調査。アクセス數は財政?経済が1位、國際が2位、書き込み數は國際が2位、財政?経済が5位で、財政?経済に対する関心の高さが目立った。
これらネット世論の特徴や進展のほか、報告書はアクセス數を狙った誇張報道や低俗化、無秩序、感情的など、ネット世論が抱える主な問題についても整理を行った。
「人民網日本語版」2010年3月19日