ポテンシャル(2)
資本の潛在能力―「人民元資産と外貨準(zhǔn)備の潛在能力を発揮し、経済成長に必要な資金需要を満たす」
記者:全國金融工作會議では今年の改革の主要任務(wù)として、「金融資源の配分に対する市場の基本的な枠割を十分に発揮させ、資本の効率と利益を向上させること」が示されたが、経済成長を支援するために、どのように資金の潛在能力を発揮すべきか?
鄭新立氏:資金に関しては多くの問題を抱えている。昨年、中國の各銀行の業(yè)績は良好で、數(shù)百萬元から數(shù)千萬元の利益を出した。しかし、注目しなければならないのは、消費(fèi)者物価指數(shù)(CPI)が5.4%上昇し、1年定期預(yù)金の金利は3%、住民預(yù)金のマイナス金利は2ポイント以上であるのに対し、銀行のローン金利は6%であることだ。ローンと預(yù)金の金利の差は3%だが、先進(jìn)國の水準(zhǔn)はだいたい1%である。溫州市を例にとると、昨年上半期のローン金利は平均25%、このような高金利に企業(yè)が耐えられるはずがない。
昨年、一部の都市で高利貸が橫行したが、それは金融システム改革の遅れが根本的な原因である。また、市場が金融資源を配分するという基本的な役割を果たしておらず、金利が市場化されていないのも問題である。競爭が生まれ、資金を必要とする企業(yè)や個人が正規(guī)の金融機(jī)関から比較的低い金利で資金を調(diào)達(dá)できれば、高利貸は自然と消滅するし、民間のローン會社も自然と健全な経営を行うようになる。
金融工作會議では第12次5カ年計畫期間中における金融改革の路線が示された。金融市場への參入條件の緩和や民間企業(yè)による小型金融機(jī)関の設(shè)立許可などだ。そのほか、金利の市場化や、地方の金融監(jiān)視機(jī)関の設(shè)立、預(yù)金保険制度とローン擔(dān)保制度の構(gòu)築を通じて、金融リスクの発生を予防することなども提議された。改革の目的は金融市場の競爭を強(qiáng)化し、競爭を通じて金利を下げることだ。
資本の潛在能力でもう一つ大事なのは外貨準(zhǔn)備である。中國は現(xiàn)在、3兆2000億ドルに上る外貨準(zhǔn)備を保有している。これは半年間の輸入をまかなえる量だ。したがって、1兆ドルで外貨の通常決算をまかない、殘りの2兆ドルで海外投資を拡大することも可能だ。現(xiàn)在はその絶好機(jī)である。