米國も希土類資源の大國 日本も希有金屬を買占め
だが、米國側は中國の希土類が新鋭兵器の生産に支障を與えることを懸念しているが、それは実際にはあり得ないことだ。ビジネスウイークは、米國は希土類で中國に次ぐ世界第二の資源大國だと指摘。だが、米國はこうした資源を保護するため、希土類の最大の鉱山であるマウンテンパス鉱山を98年に閉鎖、モリブデン資源の採掘もほぼ停止し、その代替として中國から希土類鉱物を大量に輸入することで、在庫量を絶えず拡大させている。このほか、米國は長期契約の形でその他の國の希土類を奪うように占有している。このことから、米國に希土類資源の不足問題は根本的に存在していないことが分かる。米政界は今回、希土類問題に関してあれこれ語ろうとしているが、実際、國際希土類市場で価格が上昇している中、その武器系統の製造費用も「水位が高くなれば、船の高さも上がる」のである。これはペンタゴンの軍費負擔を重くするのみならず、さらには米國の軍事工業の利益も損なうことになる。
希有金屬の安全な供給を保障しようと、大半の國が戦略的金屬備蓄制度を確立。最も典型的なのが日本だ。80年代に徐々にこの制度を確立していき、非鉄金屬資源の安全供給を確保する「金屬鉱業事業団」を組織し、不時の必要に備ええるため、他國の希有金屬を大量に買い占めた。
中國國土資源部は07年から希土類の生産量の調整を開始。工業?情報化産業部は昨年9月、関連する政策?法規を早急に完備すると表明し、「希土類工業発展専門計畫」や「希土類工業産業発展政策」を策定し、商務部が整備した輸出管理制度に沿って、資源流失を防止するため、希土類輸出割當て分配方法を完備させている。
わが國の希土類埋蔵量は比較的豊富だが、この種の資源は再生不可能な戦略物資であり、備蓄の強化や、開発や生産、輸出に関するマクロ調整が、國家の安全と発展?利益を擁護するためになすべきことである。米議會は中國の希土類の生産と輸出規制についてあれこれ騒ぎ立てているが、実は、中國に貴重な戦略資源を輸出させることで、米軍の新鋭兵器の需要を応えたいと考えているのだ。本當にそうすれば、中國の安全と利益にとって二重の損害となる。中國の希土類資源は減少し、その一方で、米軍の中國に対処するための新鋭兵器が増える可能性がある。
「中國網日本語版(チャイナネット)」 2010年5月6日