戦略的資源を駆け引きの道具にすべし
中國現代國際関係研究院の江涌研究員は26日、「中國が正しい方向に発展しようとすると、いつも西側諸國は懸念を示す」と述べた。西側諸國は一貫して中國への科學技術や武器の輸出を禁止しており、中國はそれを黙って受け入れている。しかし中國が彼らに対して少しでも強硬な姿勢を見せれば驚いていぶかり、大げさに「中國脅威論」を唱え始める。これはまったく道理がない。中國はまだ彼らに対して輸出禁止令を出してもいないのである。
江涌氏は、「これは西側諸國の一貫した態度であり、OPECが連攜してエネルギーを手中に収めようとしたときも、軍事的手段もいとわずに威嚇し合った」と話す。
実際、資源の発展戦略を重視する國は増えている。ロシアの『Rossiyskaya Gazeta』によれば、ロシアは大量のレアアース資源を備蓄しているが、レアアースの備蓄量と生産量は國家機密であるため、外部がその具體的な數値を知ることは難しい。しかし専門家は、ロシアのレアアース備蓄量は約1900萬トンで、世界の備蓄量の19%を占めると推定する。90年代初頭、ロシアは年間約8500トンのレアアース酸化物を生産し、そのうち高純度のレアアース金屬酸化物は約1000トンであったが、昨年のレアアース生産量は約2470トンで、主に國內企業への供給に用いられ、輸出はほとんどない。また、ロシアのレアアース発展戦略については、國民経済発展のレアアース需要を満たすために、鉱物資源の持続可能で安定した発展を維持するとしている。同時に、ロシアの地政學と社會経済の影響力を維持するためにできるだけ輸出を減らすという。
江涌氏は、各國は自國の資源の処理についての権利を有しており、どのように輸出するかは自分たちで決定すればいいことで、いかなる外的圧力も受けないと話す。実際、多くの國が戦略的資源を駆け引きの道具にしている。レアアースは経済的資源であると同時に戦略的資源でもあり、こうした駆け引きは正常なことなのである。米國も長い間このようにしてきた。中國はレアアースを武器にして他國を押さえつけることはしない。駆け引きの道具として、國際競爭の態勢に基づき、自國の利益に立腳點を置いて、聡明な選択をしたのである。
「中國網日本語版(チャイナネット)」2010年9月29日