中國國務院新聞弁公室は3月31日、2010年度國防白書を発表した。白書は▽中國は平和発展路線を揺るがず歩み、防御的な國防政策を遂行する▽國防建設と経済建設の協調的発展を推進し、小康社會(ややゆとりのある社會)の全面的建設の過程で富國と強軍の統一を実現する▽対外軍事交流?協力を積極的に行い、各國との軍事的相互信頼を強化する▽國際的義務?責任を履行し、世界の平和と安定を守る----の4點を特に強調している。
また、新時代における國防の目標と任務について▽國家の主権、安全保障、発展上の利益を守る▽社會の調和と安定を守る▽國防と軍隊の近代化を推し進める▽世界の平和と安定を守る----の4點を挙げている。
白書によると中國の國內総生産(GDP)は08年が31兆4045億元、09年が34兆903億元。國の財政支出は08年が6兆2592億6600萬元(前年比25.7%増)、09年が7兆6299億9300萬元(同21.9%増)。國防費は08年が4178億7600萬元(同17.5%増)、09年が4951億1000萬元(同18.5%増)。近年、國防費の対GDP比は比較的安定し、財政支出に占める割合はやや減少。2010年の國防予算は5321億1500萬元(同7.5%増)で、伸びはやや鈍化したとしている。
白書は中國の國防費は人員の生活費、訓練?維持費、裝備費が中心で、各々約3分の1ずつを占めると指摘。過去2年間の國防費の増加は主に(1)部隊を支える條件の改善。國の経済?社會発展や國民の生活水準の向上に合わせた、軍人の給與?手當水準の調整、教育?訓練、水道?電気?暖房など諸経費の引き上げ、後方勤務の総合整備、國境海防部隊や辺境地區部隊の勤務?訓練?生活條件の改善(2)多様な軍事任務の達成。震災対策、アデン灣とソマリア沖の護衛、洪水対策、國際救援活動など戦爭以外の軍事行動予算の増額(3)中國の特色ある軍事変革の推進。調達価格や維持?修理コストの持続的上昇により、ハイテク兵器整備関連経費の適切な増額----によるものだとしている。
「人民網日本語版」2011年4月1日