私は中國を「東方の巨人」に喩える。この巨人にはまず政策決定の「頭」が1つある。つまり中國共産黨と國務院だ。黨中央と國務院は正しい重要政策を迅速に打ち出すことができる。08年11月に國務院常務會議は包括的景気刺激策を打ち出した。中央経済工作會議はこれを正式に承認し、全人代は政府活動報告を正式に承認した。
次に、この巨人には「2本の手」がある。手は1本しかないよりも2本あるほうが常に良いものだ。それが政府という有形の手であれ、市場という無形の手であれ、2本の手を併用し、相互補完?協(xié)調(diào)し、2つの強みを活用し、2つの役割を発揮することができる。投資を例に取ると、2009-10年の政府投資額は4兆元だったが、これはその10倍以上の非政府投資を促し、この2年間の全社會固定資産投資額は累計50兆3000億元に達した。これによって中國経済の一歩先んじた回復と急成長が確保された。
また、この巨人は「2本の足」で歩んでいる。足は1本しかないよりも2本あるほうが常に速く、安定して歩けるものだ。國有経済という足だけでなく、非國有経済という足もある。國內(nèi)企業(yè)という足だけでなく、外資企業(yè)という足もある。
最後に、この巨人は「2つの積極性」に依拠している。積極性は1つしかないよりも2つあるほうが良い。中央の積極性だけでなく、地方の積極性も発揮し、両者の積極性を融合することで、力を結集して大事にあたるという社會主義の優(yōu)越性を発揮している。公共サービスや公共投資であれ、各種の災難の処理や危機への対策であれ、「一方が苦難に直面すれば四方八方から支援がある」を実行し、全國の力を挙げて、大事業(yè)を興すことができる。
世界金融危機対策における中國の成功は國內(nèi)外の學者に再考を迫った。米國の學者、フランシス?フクヤマは先日中國を稱賛し「中國の金融危機対策の成功は、重大、複雑な政策を迅速に打ち出し、かつこれを効果的に実行することができる、その政治體制の力に基づくものだ。少なくとも経済政策の分野ではそうだ。これと対照的に米國は危機に効果的に対応する體制を備えておらず、融通の利かないものへと変わっている」と指摘した。
「人民網(wǎng)日本語版」2011年4月25日