第4に、実務協力を取っ掛かりとする。中米雙方は現有の協力成果を打ち固め、協力分野を開拓し、協力の新たな成長軸を育て、容易な事から難しい事へ、段階的推進の精神に基づいて実務協力を行い、両軍関係の中味を豊かにする必要がある。
第5に、互恵共栄を目標とする。中米両軍の協力関係の発展は高きに登り遠くを望む必要がある。中米は共にアジア太平洋地域にあり、広範な共通利益と安全保障上の関心を持つ。互恵協力に基づく両軍関係の発展は、両國および両國民のみならず、アジア太平洋地域と世界の平和?安定にも寄與する。
両軍関係の新たな発展の促進は両國元首の重要な共通認識であると同時に、時代の発展の必然的要請でもある。これには雙方が共に努力し、向き合って進み、たゆまず共通利益を開拓し、隔たりや敏感な問題を適切に処理していくことが必要だ。米國による臺灣への武器売卻、艦艇?航空機の接近偵察、中國に対する差別的法律は両軍関係の発展を深刻に妨げている。米側が誠意と勇気、知恵を出して一歩一歩解決していくことが必要だ。
冷戦思考を捨て、根拠なき猜疑を減らし、中國に対する信頼を高めることが、米國が中國人民解放軍との長期安定的で信頼できる交流?協力を発展させる上で重要な支えとなる。中國は米國がアジア太平洋地域、さらには世界の平和?安定?繁栄を守り、促すために建設的な役割を発揮することを歓迎する。米國も中國の発展と進歩を客観的、理性的に受け止めるべきだ。中米関係はゼロサム関係ではない。中國の総合國力の増強と軍事力の発展を受け、近年米國では「中國軍事脅威論」を煽り続けている人々がいる。これは中國の戦略的意図を歪曲し、中米両軍関係の発展の雰囲気を破壊するものだ。中國が國防建設を強化する目的は國家の主権?安全?発展上の利益を守り、世界と地域の平和?安定を守ることである。中國はこれまで米國に挑戦する意図を持ったことはないし、その能力もない。中國軍は米國にとって安心してつきあえるパートナーだ。
中國軍首脳の訪米は21世紀の第2の10年間に入って今回が初めてであり、これによって両軍関係の発展への人々の確信は強まった。だが両軍が雙方の軍楽隊のように調和のとれた「合同演奏」を行うには、一度や二度の訪問では不十分だ。中米雙方は積極的で誠実、実務的で友好的な姿勢で対話や協議を強化し、利益を共有する分野で積極的に協力し、対立や隔たりが生じた際は効果的にコントロールして、両軍関係の健全で安定した前進を促す必要がある。
「人民網日本語版」2011年5月24日