鉄道を例に取ろう。長年の努力を経て、中國の鉄道は「高速時代」に入ったと言える。高速鉄道は総延長や時速で世界一に達した。こうした速度は必要なものだが、速度が速まり、ダイヤが密になり、路線が増えるに伴い、より精確な管理ノウハウやより厳格な安全意識が必要になることにも目を向ける必要がある。これは鉄道の鉄則であり、発展の生命線でもある。管理、制度、責任の安全ベルトがあって初めて、列車の確実な運行は「一番」の名に恥じないものとなる。

「ハインリッヒの法則」によると、1つの重大事故の背後には數(shù)十回、下手すると100回もの軽微な事故や未遂事故がある。運行システムに違いはあるが、北京?上海高速鉄道にも「小さな異常」が數(shù)多く生じ、様々な問題が明らかとなっている。事態(tài)を十分に重視すれば事故は避けられるかもしれない。張徳江副総理は事故後直ちに現(xiàn)場入りし「事故についてしっかりと調(diào)べ、社會に説明しなければならない」と強調(diào)。「事故から教訓(xùn)を汲み取り、原因を究明し、厳しく責任を追及し、問題點を正し、しっかりと補償して初めて、死傷者に対する責任を果たし、公共安全の責任を果たしたことになる」との中央の斷固たる姿勢を表明した。

事故後も列車の本數(shù)は増え、総延長も延びる。今回の事故によって高速鉄道の推進方針が変わることはない。だが事故への対処を総括した後、強い安全意識をより厳しく追求することが不可欠だ。管理當局が痛みを教訓(xùn)として刻む責任感と薄氷を踏む使命感によって安全対策を強化し、全ての乗客が望み通りに目的地へ到著できるようにすることをただ願う。複雑な環(huán)境の中を急ぎ足で前進する中國の高速鉄道がより慎重に、より安全に人々を未來へと導(dǎo)くことをただ願う。

「人民網(wǎng)日本語版」2011年7月25日

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