「忘戦必危」(戦を忘れれば必ず危うし)――。日本の野田佳彥首相が自衛隊に発した警告は國際社會を驚愕させた。公然と「中國の海洋活動」が日本の安全に脅威をもたらしていると発言した野田氏の動機は何か?日本人に戦爭の準備をするよう呼びかけているのか、それとも戦爭を持ち出して中國人を威嚇しているのか?中國の古典を引用したということは、この「立場にふさわしくない」言論は中國人に向けたものだといえる。國際先駆導報が伝えた。
「忘戦必危」は本來中國の古人の訓戒で、その前に「好戦必敗」という語句がある。日本の首相である野田氏は日本が発動した中國侵略戦爭の歴史的教訓を深く反省するべきで、日本の好戦感情を鼓舞し、日本國人の反中感情を煽るべきではない。野田氏の政治行動はお世辭にも上手だとはいえない。日本政府は現在「平和憲法」の束縛から脫卻しつつある。日本の「武士の刀」は影でやいばを光らせている。
日本は侵略の歴史がありながら、ずっと謝罪せずにいる國だ。このような國を隣國に持つ中國は、日本以上に「忘戦必危」の危機感を持たなければならない。この隣國が好戦的な言論を再び発したからには、中國は日本の軍事動向にさらに警戒する必要がある。野田氏の「忘戦必危」は改めて中國に注意を促した。中日友好は一方的な考えや片思いでは成しえないし、平和を愛する誠意だけでは戦爭の暗雲は振り払えない。日本の「武士道精神」の復活、複雑で険しい周辺安全情報を前に、中國は警戒せざるを得ない。中國は平和を愛する國だ。中華民族は崇高かつ調和ある民族だ?われわれは平和を愛するが、戦爭を恐れない。いかに好戦感情の臺頭と侵略の歴史のある日本とつきあうか、われわれは心の準備と物資の準備を怠ってはならない。
中日友好が実現不可能な幻想であると信じたくはない。両國の友好関係を築く前向きな要素を模索しているが、その一方で歴史も忘れてはならない。日本が中國を侵略し中國の人々に犯した罪を、731部隊の殘酷さを、「南京大虐殺」の血なまぐささを忘れてはならない。日本が永遠に侵略の歴史に正しく向き合わない國だとは信じたくない。だが、日本の軍國主義思想はすでに完全に歴史のごみの山に捨てられたと幻想してはならない。
野田首相の発言は、中國の発展、軍事力強化の必要性、「落ちぶれればぶたれる」ことを改めて気づかせた。多くの方面で日本は中國をリードしており、とくに軍事力には格差がある。急務の課題は、強大な海軍の建設だ。「忘戦必敗」を固く信じる一方で、「忘戦必危」を肝に銘じなければならない。(作者:特約評論員 汪嘉波氏)
?中國網日本語版(チャイナネット)? 2011年10月25日