インタビューを受ける毛新宇少將
「この問題は私が回答するのは差し障りがある」「この問題は私からはなんとも答えかねる。ありがとう!」。全國政協委員、軍事科學院戦爭理論?戦略研究部副部長で毛沢東の嫡孫である毛新宇少將の記者會見が10日午前、北京インターナショナルホテルで行われた。様々な記者からの質問を前に、毛新宇少將は自らの研究、把握、理解の範囲內のものに対しては真剣に回答。自らの研究や理解を超えた質問に対しては、誠実に意見を求める口調で「答えない」「答えかねる」と応じた。
記者會見は午前中のグループ討論終了後に、國內外のメディア20社が參加して70分余り行われた。
■キーワードその1「発展モデル」
「私は長年の個人的な學習と研究を通じて、中國が第14回黨大會から打ち出した社會主義市場経済體制の構築は、比較的國情に沿った、科學的モデルだと考えている」。毛新宇少將は中國の経済発展モデルに関する外國メディアの質問に「社會主義市場経済の體制とモデルは、中國の経済改革の今後の発展を保証する最も科學的で、最も良いモデルだ。われわれの改革開放の所有制度の最大の成果は、公有制を主體として堅持しつつ、様々な経済の存在を認めたことにある。これは中國の國情に最も合致した、経済発展の最も科學的で最も理想的なモデルだと思う」と述べた。
■キーワードその2「腐敗対策とクリーンな政治の推進」
毛新宇少將は「マルクスの唯物史観の路線に背くもの、大衆路線に背くもの、そして大衆の利益を損なう事は全て許されない。これは腐敗対策における最も具體的な要請であり、黨中央が腐敗対策に力を入れている最も基本的な動因でもある」と指摘。「現在の腐敗の程度は」との共同通信の記者の質問には「中國共産黨は黨員8000萬人余り(2010年の統計。現在は9000萬人いると思われる)の大政黨で、人數の上から言えば、腐敗分子は少數だ」と答えた。
毛新宇少將は「中國共産黨が新中國を樹立する以前、毛沢東主席は第7期中央委員會第2回全體會議ですでに『政権黨になれば中國共産黨は施政の試練に耐え、環境の変化と時代の変遷の試練に耐えなければならない』と警告し、注意を促していた」と強調。「中國共産黨が政権黨になった後、時代の変化とともに、一部の黨員幹部は理論の學習をなおざりにし、世界観の改造をなおざりにした。だから腐敗が起きるようになったのだ」と指摘した。
■キーワードその3「中日関係」
「今年は中日國交正常化40周年にあたる。最近、釣魚島や歴史問題など敏感な問題がいくつも上がっている。中日関係の改善に対してどのような提案、あるいは現在の中日関係に対してどのような見解を持っているか?」。共同通信の記者の質問に毛新宇少將は「中國はかねてより中日友好の継続を主張している。中日友好は避けられない発展の大局だ。中日友好には良好な基礎がある。古代の歴史から見ると、両國の文化交流は非常に緊密なものだ。近現代にいくつか不愉快な歴史はあったものの、両國人民は視線を前に向け、歴史の教訓は互いに汲み取るべきだ。長期的大局から見ると、中日両國の親善は両國人民、および世界の平和維持にとっても有益だ」と述べた。
「人民網日本語版」2012年3月13日