米國の長期的利益にとってさらにまずいのは、その財政リスクは相當程度において帝國的野心による膨大な軍事費に由來するものだが、アンクル?サムはこうした野心を適度に抑制する意志も行動も示していないことだ。違うだろうか?米國の財政削減は主に軍事費を対象とすべきものだが、「バランスのとれた予算」の旗を高々と掲げる共和黨は軍事費を極力維持しようとしている。世界唯一の超大國の地位が引き起こすモラルリスクに、長年來の軍事力亂用が加わって、すでに米國內外で強大な利益集団が繁殖している。彼らは米國が現在の軍事力亂用の道を歩み続けるよう極力図っている。
外國への誰はばかることない干渉を主張する米國內の強硬勢力、世界の國々のどれほどの國のいわゆる民主派や反體制派が政権奪取の希望を米國の干渉に託しているか、世界のどれほどの地方割拠の小朝廷と分離主義勢力が米國の軍事力に陰に日向に庇護されているか、そして彼らがそのために米國でいかに強大なロビー活動を行っているかを見てみれば、米國の行方を左右するこの利益集団の勢力がいかに強大かが難なくわかる。
リビア戦爭、シリア戦爭、そして今回の「2013會計年度國防権限法案」での中國への干渉。これらは、たとえ米指導層の中の賢明な者に過度に拡大した戦線を縮小して國力を休める考えがあっても、手を引こうにも引けないように國內外の利益集団がしていることを物語っている。米ドルの國際通貨システムにおける覇権は、政治的?軍事的覇権の上に築かれている。米國は今もなお國內のごたごたを清算するために全世界を手玉に取ることができる。だがこうした「良き日」は一體いつまで続けられるだろうか。
「財政の崖」は確かに現在世界経済の直面する最大の脅威であり、一部の國の経済を転覆させる可能性があるが、中國経済の大局を揺るがすことは絶対にできない。それなのにアンクル?サム自身は、未來からの前借りをいつまで続けるつもりなのか。
米國は他國への干渉を減らし、自らの「崖」についてもっと心配すべきだ。
「人民網日本語版」2012年12月24日