日本の有名経営コンサルタントの大前研一氏は、最近の著作「『知の衰退』からいかに脫出するか?」の中で、バブル経済崩壊後の日本社會のさまざまな問題は、集団としての知力の衰退に原因があると述べて、各界の注目を集めた。
日本の一連の社會現象に大前氏は心を痛め、次のように述べる。テレビ番組で「納豆がダイエットに効く」と聞けば、次の日にはスーパーで納豆が売り切れる。10年前、若い男性は就職した後は車を買うことが目標で、小さい時から夢見てきた女の子とのドライブデートを実現させようとしていたものだが、今の若者はこんな事にすら興味がなく、攜帯電話があれば満足という狀態で、「ケータイを持ったサル」になってしまった。
大前氏は、日本人の集団としての學ばない、考えない、無責任な姿勢が、日本人を「経済素人」にしてしまったといい、これが日本経済低迷の真の原因だと指摘する。大前氏は、今の若者は自分の周囲3メートル以內のことにしか興味がない、と嘆く。
日本の共同通信社の報道によると、日本政府の內閣における會議で、このほど約5兆500億円規模の追加経済対策をうち出すことを決定した。対策の柱は1兆円の公共事業プロジェクトで、雇用と人材育成、成長戦略の推進、育児?醫療?介護?福祉、地方の活性化、中小企業対策、制度?規定の改革などが含まれる。だが「東京新聞」の報道によると、このほど発表された調査結果では、追加経済対策をうち出しても、日本企業の8割は先行きに不安を感じており、日本経済が再び低迷するのではないかと懸念しているという。
大前氏はさきの著作の中で次のように述べる。政治は社會の縮図だ。世界中が日本の首相の度々の交代劇に驚きを感じているが、今の日本社會をみれば、あれほど多くの首相が「逃げる」のも理解できなくはない。こうした民族的な、集団としての思考の欠如がもたらすものは、欲望や向上心の喪失だ。日本人はすぐにも學習して、素質を向上させなければならない。
「人民網日本語版」2010年10月28日