2008年の國際金融危機勃発から2年余りが経過した。長引く円高で輸出が落ち込む中、日本経済の回復を維持することは、今後數年間は難しいと見られている。今後も緩やかな回復を続け、20年の低迷にピリオドを打つには、まだまだ時間がかかりそうだ。?中國経済網?が伝えた。
4大困難 回復力に乏しい日本経済
▲輸出と內需のダブルパンチ
日本內閣府が発表したデータによれば、第2四半期、日本GDPへの寄與度は外需が0.3%、內需がマイナス0.2%だった。輸出では、日本第2四半期5.9%増で、第1四半期の7%増より鈍化傾向。輸入の実質増加率は4.3%で、第1四半期の3%増より拡大している。これにより、外需のGDPへの寄與度は第1四半期の0.6%から0.3%まで半減した。
民族証券アナリストの王小軍氏はこう語る。輸出主導型國家の日本は、米國やヨーロッパ等主要貿易パートナーの経済減退?減速の影響をもろに受け、輸出エンジンが減速し、経済回復の勢いが弱まってしまった。中國の臺頭がなんとか日本の輸出企業を支えているが、本當の意味で日本経済の崩壊を食い止めるには、內需アップの道しかない。
▲円高:泣きっ面に蜂
8月以降、米國経済2番底への市場懸念や日米利差の縮小、日本円のリスク回避作用上昇等の影響により、國際為替市場におけるドル/円相場は15年ぶりの最高値となった。
円高は次の3つの方面で日本國內経済にダメージを與えるという。
まずは最も致命的な輸出への打撃である。次に、円高により更に多くの日本企業が海外への投資を始め、國內の「空洞化」を引き起こす。そこから地方財政収入の減少や失業率の増加で地方経済が衰退化するであろう。そして最後は、円高によってデフレが激化するのである。
▲日本経済の足を引っ張るデフレ
日本のデフレが深刻化し、人件費や商品価格の下落が続いている。日本政府は大規模な財政手段を打ち出し、銀行は貨幣緩和で國內需要を刺激しているが、企業の命取りにもなりかねない値下げ競爭はますますその激しさを増している。
日本のほぼ全ての業種において価格競爭が繰り広げられており、その激しさゆえに企業の業績にも悪影響が出ている。多くの企業はコスト削減のために非正規社員を増やす。非正規社員は待遇も悪く將來の見通しが立たないため、節約志向になる。更に、価格競爭が國民のデフレ予想を広げ、日本全體の消費が萎縮し、売り手は更なる値下げを余儀なくされ、その結果、デフレをさらに激化させることになるのだ。