グローバリゼーションに立ち遅れた
日本マスコミの情報発信
激変している中日関係を見る場合、日本から中國への情報発信の不足は特に目立つ。
中國のポータルサイトを見ていると、時々、フィナンシャル?タイムズ(FT)、ウォールストリート?ジャーナル(WSJ)、フォーブス、フォーチュンなどの中國語サイトから転載されたものに出合う。ミニブログで最も積極的に発信しているのは、歐米メディアのサイトだ。中には自社の中國語サイトの最新情報について、タイトルやリンクが張ってあるものもある。
日本のマスコミも、中國語サイトを立ち上げようと考えているようだ。すでに長い間発信しているサイト、たとえば某通信社の中國語サイトもあるが、覗いてみるとタイトルまで見られるものの、多くが中身までは読めない。制限されているのか、それとも日本に置かれたサーバーの容量が少ないのか、原因は不明だ。中日間でホットなニュースが出ると、必ずそのサイトはパンク狀態になることから、おそらくサーバーの容量に問題があるのだろう。
他にもいくつかの日本のマスコミのサイトは、中國語表示も取り入れているが、まだ本當の情報を発信しているとは言えない。
中國における歐米のニュースサイトを読んでみると、すべての記事の真ん中には必ず広告スペースがあり、周囲にも広告が付いている。記事自體は無料。日本の中國語サイトは、そのような形態をとっていない。ニュースだけを流している。
これは日本の大手新聞社の有料サイトのやり方と一致している。日本の有料サイトの場合、複雑な支払い體制を敷き、できるだけ有料會員を増やさず、紙媒體を延命していきたいという気持ちが、あまりにも明らかである。しかし、このようなやり方では、中國語でニュースを出しても、ほぼ間違いなく経営は成り立たないだろう。
アニメ、音楽、映畫などの日本関連の情報発信は、歐米と比べると決して少なくないが、それは日本の主體的な発信とは言いにくい。カルチャーは最終的に人の見方に影響を與えるが、突発的に起こった政治問題、経済事件を解明するには、やはり記事という手段が必要だ。しかし、日本のマスコミはその手段をあまり多く持っていない。
日本に行けば、あまりにも多くの中國報道に出合う。ただし、そのほとんどは中國に屆いていない。そもそも、中國関連記事を書く日本の記者は、受け手を日本人だけと設定している。日本のマスコミには、中國で有名になった記者、コラムニストは少ない。
また記事自體も、中國語に訳してインターネットに流して面白いと思われるものはそう多くはない。結局、大量の中國関連の情報は、日本の嫌中感情を醸成するには役立っても、そのほとんどが一歩も日本の國境を越えていないのである。
コミュニケーション?チャネルを
どうやって再建するか