それでも鄭端さんは安心できず、身の回りの放射線量がどれぐらいなのかを知りたいと思った。2011年12月27日、予約していた放射線量測定器をつくば市役所からようやく借りることができた。1人あたり3時間しか借りられなかったため、測定器を借りるとすぐに自動車を走らせ、事前に計畫したルートのいくつかの場所で測量を行った。

測定は厳密に行った。手にした測定器を地面から1メートルの高さで維持し、測定器の數(shù)値が安定するまで約3分間待つ。そうやることで、示された數(shù)値が正確なものとなる。日本政府の規(guī)定では、一般的な狀況で普通の人が1年間受けてもよい放射能は1ミリシーベルトとなっている。この基準(zhǔn)に基づけば、1時間あたりに受けてもよい放射能は0.11マイクロシーベルト以下となる。しかし、つくば市役所の職員の話では、社會的?経済的側(cè)面を考慮すれば0.23マイクロシーベルト以下とするのが妥當(dāng)だとする。しかし、福島第一原発事故が発生する前、つくば市の自然放射線量は毎時0.03マイクロシーベルトだった。

鄭端さんはまず、つくば市內(nèi)で放射線量が最も高いという南部地區(qū)へ行った。結(jié)果は以下の通りだ。桜で有名なつくば市食品総合研究所の芝生での放射線量は毎時0.263マイクロシーベルト。つくば市南部、莖崎のマンション団地の中庭では毎時0.159マイクロシーベルト。その下水道口は毎時0.408マイクロシーベルトと特に高く、これは安全とされる値の1.8倍にあたる。建物の角にある排水溝では毎時0.335マイクロシーベルトとこれも高く、安全値の1.5倍にあたる。

次に彼女は自動車でつくば市最南部の樋沢にあるマンション団地に向かった。敷地內(nèi)中央の芝生は毎時0.45マイクロシーベルトだった。一般的には中庭の芝生の數(shù)値は低いものだが、ここは非常に高い。排水溝は毎時1.731マイクロシーベルトとさらに高く、福島県の汚染地域と同一水準(zhǔn)である。鄭端さんはこの數(shù)値が信じられず、後日再測定することにした。室內(nèi)の數(shù)値は比較的低く、毎時0.123ミリシーベルトだった。

南部地區(qū)の測量を終えた後、鄭端さんはつくば市の中心地區(qū)へ向かった。このあたりの街道は毎時0.093ミリシーベルトで、筑波大學(xué)付近は0.095ミリシーベルト。筑波山に近づくほど數(shù)値が低くなる傾向が見られた。