日本のメディアが伝えたところによると、神奈川県警瀬谷署は5日、神奈川県在住の戸頃(ところ)佳壽子容疑者(61)を現行犯逮捕した。10年以上寢たきりの夫儀平さん(75)の胸など數か所を刃物で刺し殺害しようとした疑い。戸頃容疑者は「介護に疲れた。心中するつもりだった」と供述しているという。
戸頃容疑者の隣人によると、夫が病気になる以前はとても仲の良い夫婦だったという。それがなぜ、こうした悲慘な結果となったのか。その原因を突き止めてみる。
(1)日本政府はいいことばかり約束しながら、財政緊迫を理由に実行に移さず、高齢者向けの醫療支出を実際には大幅に削減していた。近年、高齢者の醫療費は年間日本全國の醫療費の53%以上を占めており、この負擔を減らすため、日本政府は08年から長壽醫療制度を開始。2カ月に1度定期的に高齢者の年金口座から少なくない金額を差し引いていることから、高齢者の不満は募っている。年金生活の高齢者は病気を患うと出費を抑えるためにパートナーの介護に頼らざるを得ない。その年月が長くなればパートナーがくたびれてしまうのも當然だ。
資料寫真
(2)日本では介護の必要な高齢者がすでに社會が受け入れられる限界を超えている。高齢者の人口増加及び平均壽命の上昇に伴い、日本では介護の必要な高齢者が爆発的に増えている。厚生省が2010年に発表した統計によると、介護や世話の必要な病気の高齢者の數は390萬人に達しており、その數はさらに拡大を続けている。寢たきりの高齢者のうち、53%が3年以上、4分の3が1年以上寢たきりの狀態だという。寢たきりの高齢者に対しては長期間にわたる介護が必要となり、介護者には重い負擔がのしかかる。日本社會はそれほど多くの介護施設やヘルパーを提供しきれない。