環球時報 中日間で釣魚島をめぐる衝突が発生した場合、どのような結果になるか。
孫崎享氏 軍事衝突が発生すれば日本は必ず負ける。尖閣諸島は臺灣の近くにあり、臺灣問題は中國にとって最も重要な問題である。そのため、中國の防衛の最前線でもある。軍事紛爭が発生すれば、中國が尖閣諸島を獲得する可能性が高い。しかし、中國は非常に強い軍事力を備えていても、尖閣諸島を獲得する積極的な行動はしないだろう。中國にとって最も重要なことは國民の生活を保障することだからだ。國民の生活を保障するには國際市場が必要で、中國と世界の人々がうまく付き合い、中國に必要な市場を確保しなければならない。このような狀況は今後20年変わることはない。
環球時報 釣魚島問題を今後どのように対処すれば中日両國にプラスになるか。
孫崎享氏 1972年、周恩來総理は田中角栄氏に対し、「中日は小異を殘して大同につくべき」と述べた。中日間にはもっとやるべきことがある。尖閣諸島が中國か日本かより、密接な中日関係が両國の発展にプラスとなる。周恩來総理と鄧小平氏はかつてこう述べた。重要なのは、両國國民も密接な中日関係と経済成長の相互促進こそが両國民に素晴らしい生活をもたらすという同様の意識を持つことである。この點から言って、尖閣諸島問題を解決する最善策が見つからなければ、周恩來総理と鄧小平氏のやり方に沿って爭いを棚上げすることが最善の手段かもしれない。
環球時報 日本國內で自衛隊を釣魚島に駐留させるべきという聲が高まっているが、それについてどう考えているか。
孫崎享氏 斷固反対する。自衛隊を駐留させても尖閣諸島を守ることはできない。逆に、自衛隊を駐留させれば中國も相応の行動に出るだろう。重要なのは爭いをどう回避するかで、爭いを招く行動など必要ない。
?中國網日本語版(チャイナネット)? 2012年7月27日