第二次世界大戦は人類にとって史上最大の災(zāi)難となった。戦火は4大陸の2千萬平方メートルにわたって広がり、80カ國(guó)?地域の約20億の人々が巻き込まれ、経済的損失は4兆ドルを超えるとされている。アジアの主戦場(chǎng)となった中國(guó)だけでも、戦爭(zhēng)による兵士?民間人の死傷者は3500萬人に達(dá)した。

歴史を忘れてはならない。正義は必ず広げられなければならない。中國(guó)人民の抗日戦爭(zhēng)と世界の反ファシズム戦爭(zhēng)の勝利70周年を記念したドキュメンタリー映像「光と影――獨(dú)日第二次大戦反省録」が公開され、共鳴を呼んでいる。

過去を振り返るための正しい態(tài)度とは何か

「過去に目を閉ざす者は現(xiàn)在にも盲目となります。非人間的な行為を心に刻もうとしない者は、またそうした危険に陥りやすいのです」（ヴァイツゼッカー元獨(dú)大統(tǒng)領(lǐng)）

この映像が描き出すのは、歴史に対する二つの異なる態(tài)度である。一方のドイツでは、70年の絶え間ない努力によって、戦爭(zhēng)の反省を體現(xiàn)する系統(tǒng)的な仕組みが構(gòu)築されている。もう一方の日本では、侵略の歴史を否定する動(dòng)きが様々な形で現(xiàn)れている。教科書の修正、A級(jí)戦犯をまつる靖國(guó)神社への首脳の參拝、歴史に逆行するような行動(dòng)は、國(guó)際的な公理と正義の限界を突き抜けつつある。

ドイツと日本を比較する時(shí)、我々はしばしば、ドイツのヴァイツゼッカー元大統(tǒng)領(lǐng)が行った演説に思いを馳せる。「我々にとっての5月8日とは、何よりもまず人びとが嘗めた辛酸を心に刻む日であり、同時(shí)に我々の歴史の歩みに思いをこらす日でもあります。この日を記念するに際して誠(chéng)実であればあるほど、よりこだわりなくこの日のもたらしたもろもろの帰結(jié)に責(zé)任を取れるのであります。（中略）過去に目を閉ざす者は現(xiàn)在にも盲目となります。非人間的な行為を心に刻もうとしない者は、またそうした危険に陥りやすいのです」

日本外務(wù)省の中國(guó)課課長(zhǎng)も務(wù)めた政治學(xué)者の淺井基文氏はこの映像作品について、大局を捉えたものだと評(píng)価し、日本とドイツの歴史教科書や教育の差異からの分析などの切り口は貴重なものだと語る。この作品は人々に覚醒を促すものとなりうる。「ほかの言語でのバージョンも作り、世界に広めるべきだと思う」

「二度の悲慘な世界大戦を経て、ドイツ人は歴史を直視する道を選んだ。そうしてこそ悲劇の再演を防ぐことができる」。中國(guó)EU商會(huì)代表でドイツ人のJoerg Wuttke氏は、「幼年?少年時(shí)代の環(huán)境から『ドイツは重い罪の責(zé)任を負(fù)っている』という意識(shí)ができている」と語る。

「歴史の反省という點(diǎn)では日本の政治家はドイツに及ばない。ドイツはヒトラーとナチスに責(zé)任のありかを見つけたが、日本は抽象性の高い『軍國(guó)主義』にそのありかを求めた」。中國(guó)社會(huì)科學(xué)院近代史研究所學(xué)術(shù)委員會(huì)主任で中國(guó)抗日戦爭(zhēng)史學(xué)會(huì)會(huì)長(zhǎng)を務(wù)める歩平氏は、日本の歴史問題の根本をそう指摘する。清華大學(xué)國(guó)際関係専攻の博士大學(xué)院生の李佳円さんは、日本の戦爭(zhēng)認(rèn)識(shí)は自身の失敗というレベルにとどまり、戦爭(zhēng)がいかなる傷を與えたかという視點(diǎn)は見過ごされがちだと考えている。こうした態(tài)度は、日本の戦後世代の価値観の形成にも大きな影響を與え、現(xiàn)在の日本の政治家が発する極右的な言論にもつながっていると見る。

第二次大戦當(dāng)時(shí)、米空軍兵士として太平洋の戦場(chǎng)に送られたDaniel Crowley氏（93）は、戦中の日本の軍國(guó)主義はドイツのナチスよりも殘忍だったと考えている。南京大虐殺は中國(guó)の庶民にとっての大きな災(zāi)難となった。日本の政治家は、民族主義的な情緒にかられて視野が狹くなり、日本人が過去の歴史を詳しく振り返ることを阻んでいると考えている。

清華大學(xué)現(xiàn)代國(guó)際関係研究院の劉江永?副院長(zhǎng)は、この映像作品は、真実の記録を伝えることで、人々の認(rèn)識(shí)をより明確化するものとなると語る。國(guó)家が正しい道を歩むには、過去の歴史を直視し、歴史の教訓(xùn)を汲み取る勇気を持たなければならない。その勇気があれば、國(guó)家のイメージを根本から建て直し、國(guó)際社會(huì)との関係も改善することができるはずだという。

「中國(guó)網(wǎng)日本語版（チャイナネット）」　2015年6月12日

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