8割が遊休生産能力
車が徐々に天津漢沽區の海岸地域へと入っていく。ここでは今、國內最大規模の海水淡水化プロジェクトである、國有大手投資會社の國家開発投資公司による「國投電力北疆発電所海水淡水化プロジェクト」が行なわれている。プロジェクトは既に、1日當たり10萬トンの海水淡水化能力を実現しており、使用されている技術はイスラエルから導入された世界最先端と言われている低溫多重効用法であり、國內の海水淡水化開発利用のモデルプロジェクトとなっている。
このような全業界を代表するようなモデルプロジェクトが今、生産能力の遊休狀態にあり、淡水は行き場のない厄介な狀況に陥っている。
海水の淡水化プロジェクトの現場で、まちまちに配列されている4機の海水淡水化裝置のうち、大きな音を立てていたのは1機だけで、殘りの3機は靜かに佇んでいた。「最初に操業を開始した4機の設備の1機あたりの淡水化能力は2.5萬トンで、現在稼動しているのは1機だけで、1日の淡水生産能力は1.8萬トンである」と北疆発電所海水淡水化事務局の李濤主任助理は説明した。1日當たり10萬トン規模で計畫されていた海水淡水化能力プロジェクトだが、その利用率は20%に満たず、遊休生産能力の狀況が深刻である。
李濤氏は「計畫當初に予定されていた生産能力を正常に達成できない要因は、川下の水道設備の需要不足にある」と指摘する。