「日本と他の國との関係はバラバラに崩れ……すべてが混亂に陥っている。日本の外交は戦後もっともまずい段階にあるのではないかと思う」。川上高司拓殖大學教授は11月初め、日本のメディアに対してこのような懸念を示した。
年初の「トヨタリコール事件」によって日本は歐米から「方向性を見失った國」「“向かうところ敵なし”から“経済停滯”へと変わった典型」と見られている。「方向性を見失った國」はとりわけ外交面の方向性を見失い、ロシア人は日本の外交を「四面楚歌」の狀態に陥っているとまで形容している。
戦後の日本は米國から軍事面の保護や経済的支援を得たものの、外交については「主體的な外交」を展開せず、なんとか冷戦をやり過ごし、昨年は政権交代が行われた。結果として、米國との間の普天間基地問題や中國やロシア、韓國などとの間の「島嶼部の領有権爭い」の処理において、その外交パフォーマンスは國內外から「方向性を見失っている」「袋小路に入り込んだ」と批判された。
いったい、日本は米國を選択するのか、それともアジアに戻るのか? 日本國民は「悲情主義者」となるのか、それとも「強國意識」を持つのか? もし自分自身と世界に対してひとつの答えを示さなかったら、現在「方向性を見失っている」日本、あるいは始終自分のポジションを見つけられずにいる日本が、隣國や世界と付き合ってゆく道を探し出すことはできないだろう。
「中國網日本語版(チャイナネット)」2010年12月6日