4月、あるメールを受け取った。「日本人の中國語教師募集」最初は驚いたがよく考えてみたら、地震で中國人の多くが帰國してしまい、語學學校では中國語の先生が足りなくなっているのだ。私のような中國語のレベルも大したことのない日本人にまでお鉢が回ってくるほどだ。?新浪網?が伝えた。
震災後、放射能漏れが報道され始めた頃、中國人の帰國ラッシュが始まった。日本人の中にはこんな話が広まった。中國人が大騒ぎして帰國の片道チケットを買い求めているので、チケットが高騰している。慌てて飛行場についたら、フライト3時間前だというのに中國行きのチェックインカウンターは長蛇の列だというのだ。
この頃になると、橫浜中華街のチャイニーズレストランのほとんど2/3はブラインドを下げ、町は閑散としていた。私の知っている東京都心部のコンビニで働いていた李さんや、スーパーのレジにいた王さん、居酒屋の張さんもみんな帰國してしまった。日本の大學にいた數多くの中國人留學生も學業半ばで片道チケットで帰國してしまった。
おもしろいのは、彼らのほとんどが帰國は自分の意思ではなく、父母や友人の希望によるものだといっていることだ。中國人の多くがこのように自分の職場の上司に説明していた。「日本は問題ないと思うのですが、両親がどうしても帰ってこいというので、明日帰國することにしました。」
この「両親が???」という理由は日本の雇い主の怒りを買った。——日本の會社では、両親の意向で個人の意思決定がされることは聞いたことがない。中國人の家族関係は密接だが、「両親が心配しているからすぐに帰國する」というのは、日本人には理解できないことなのだ。